4月30日放送の大河ドラマ「どうする家康」で家康の義弟、久松源三郎勝俊(ひさまつ げんざぶろう かつとし)が16話あたりで登場します。
「なにわ男子」の長尾 謙杜(ながお けんと)さんが演じられますね。家康の義弟というとドラマ内では、岡崎城で母、於大の方が久松 俊勝(ひさまつ としかつ)と再婚して生まれた幼い義理の弟や妹たちが登場していましたが、16話になるまでに弟たちの生き方についてはあまり触れられていないようです。
おそらく、テロップなどで源三郎の経緯を語るのだと思います。
意外と家康の息子たちについては、ご存知な方はいるのではないかと思いますが、家康の義弟たちについてはご存知ないのではないでしょうか?
今回は、家康の義弟、久松源三郎勝俊について紹介します。
家康の義弟?久松源三郎勝俊とは?
久松源三郎勝俊プロフィール
初名:久松 勝俊(源三郎)
改名:松平 康俊(まつだいら やすとし)
生年:1552年(天文21年)
死去日:1586年5月21日(天正14年4月3日、35歳あたりで死没)
両親:父、久松 俊勝(ひさまつ としかつ)母、於大の方(おだいのかた)
久松源三郎勝俊の2度の人質生活
久松源三郎勝俊は、1552年(天文21年)尾張国坂部城(おわりこく さかべじょう)で父の久松 俊勝と母、於大の方との間に三男として誕生しています。
ただ、家康の母でもある於大の方の目線で見ると久松源三郎勝俊は、次男という見方もできます。
父の久松 俊勝には、信俊という長子がいますが、於大の方の子ではなく先妻の子どもだったからです。
家康の母と同じ血を引く義弟たちは、勝俊・康俊(源三郎)、康元、定勝の3人です。
他に家康の義理の妹が何人かいます。この3人の義弟たちは、後に家康から松平姓を名乗ることが許されています。
ドラマのテロップで、どの様な経緯にされているのかはわかりませんが、史実では久松源三郎勝俊も徳川家康と同様に人質生活を送っています。
ドラマでは、既に武田信玄の人質として描かれていると思いますが、彼も家康と同様に2度の人質を経験しています。
家康の場合は、家臣の裏切りのために2度(織田家と今川家)の人質生活を送ります。(元々は、今川家の人質に行くはずだった)
久松源三郎勝俊の場合は、家康が今川家との関係が悪化してる時に1563年(永禄6年)に駿河国の今川氏真の元に赴き、2度目の人質は、1568年(永禄11年)に甲斐国の武田信玄が駿河国の今川家に侵攻し、今川家の家臣の一人が武田信玄に寝返り、今川家の人質であった久松源三郎勝俊を差し出したことから、次は武田家の人質となったのです。
人質と言えば、あまり良いイメージではありませんが、お互いの関係が悪化しないかぎりは、丁重に扱うはずなので苦難でない場合もあります。
ドラマでは、武田家の関係が悪化した経緯から始まると思いますが、史実を採り入れるのかが見どころなところです。
家康の手引きによって久松源三郎勝俊を救出することに成功するのは史実においても間違いないのですが、少し残酷な部分もあるのです。
史実でも久松源三郎勝俊は救出されますが、山中で大雪のある困難な道のりを歩いたことから、両足の指が凍傷になり失ってしまうのです。
筆者は大河ドラマのドラマガイドの内容を知らないので憶測ですが、残酷なエピソードは採り入れないのではないかと思っています。できれば、痛々しいのは見たくないものですね。
いつ松平 康俊(まつだいら やすとし)に改名したのか?
久松源三郎勝俊がいつ頃改名したのかが、よくわかりません。家康が、義弟3人に初めて会ったのは1560年だそうです。
この時の源三郎は、数え年で9歳になります。松平姓を名乗ることを許されたそうですが、まだ元服(成人)する年ではないので康俊の名乗るのは先のことと思います。(憶測です)
1563年から人質生活が始まりますが、まだ12歳ですので少し早い気がします。
1568年には武田家の人質生活となりますが、この時は17歳になっているので、おそらく、元服は15歳あたりで今川家の人質時代に元服して久松(松平)勝俊を名乗ったのだと思います。
1563年から1570年まで人質生活を送り、家康と別れてから7年経過していますから、松平 康俊を名乗ったのは、武田家から救出された後のことで19歳あたりではないでしょうか?(憶測です)
因みに救出された後に家康は、幼少時の頃からの忠節を賞し、褒美として「一文字の刀」と「当麻の脇差」を与えています。
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死因は何だったのか?
久松源三郎勝俊(松平 康俊)は1586年に死去するわけですが、35歳あたりで若くして亡くなります。
死因についての詳細はわかっていません。ただ、憶測になりますが、武田家の救出で両足の指を失ったのが原因である可能性もありえるかもしれません。
傷口から何らかの感染症になって病気を得ていたとも考えられるのではないでしょうか?
まとめ
家康の義弟、久松源三郎勝俊(松平 康俊)についてでした。詳しい経緯がわからないところは、勝手な憶測で述べています。
大河ドラマで描かれる久松源三郎勝俊(松平 康俊)がどんな一生を送ることになるのか?
長尾 謙杜さんの演技と共に楽しみですね。