2023年4月3日から連続テレビ小説「らんまん」が始まります。
主人公を演じるのは俳優の神木隆之介さんであることは誰もがご存知だと思います。
牧野富太郎(まきの とみたろう)博士については「植物学の父」と呼ばれていますが、一部の地域の方々しかご存知ないかもしれません。
連続テレビ小説「らんまん」は、フィクションとして描かれているので、実在のモデルである牧野富太郎博士とは幾らかの違いはあります。
今回は、現時点での主人公モデルの牧野富太郎博士とドラマ「らんまん」との違いについて触れてみます。
牧野富太郎博士のプロフィール
4月3日(月)より、ついに牧野富太郎博士がモデルのNHK朝ドラ「らんまん」がスタートしますね。
— 東京印書館 (@t_inshokan) March 24, 2023
画像は『牧野富太郎 植物博士の人生図鑑』(平凡社刊)。豊かな言葉とスケッチ、写真で綴る牧野富太郎のビジュアル版自叙伝決定版です。https://t.co/ZrFhzrafyy#らんまん https://t.co/njAtArBSwY pic.twitter.com/k23CM51HUw
•生年月日:1862年(文久2年)5月22日
•死去日:1957年(昭和32年)1月18日(94歳没)
•出身地:佐国 高岡郡 佐川村(現在の高知県 高岡郡 佐川町)
•出身校:名教館(めいこうかん) 佐川尋常小学校(中退)
•研究分野:植物分類学
•学位:1927年、理学博士
富太郎博士の幼少時の名前は、成太郎(せいたろう)」という名前だったそうです。
父親は3歳の頃に亡くなり、母親は5歳の頃に亡くなりました。6歳の頃に祖父の小左衛門さんが亡くなり、この時に名前を「富太郎」に改めたようです。
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主人公モデルの牧野富太郎博士とドラマ「らんまん」との違い?
*現時点での主人公モデルの牧野富太郎博士とドラマ「らんまん」との違い?について幾つかあげてみます。
1.モデルの生家は造り酒屋だけではない?
お待たせしました。朝ドラ『らんまん』は4月からです。今しばらくお待ちください。
— 四万十君(しまんとくん)公式 (@simantokun) February 24, 2023
第133弾の答えは植物学者の牧野富太郎博士と生家です。生家跡地の資料館『牧野富太郎ふるさと館』へいらっしゃいませ。
正解者は1名です。 https://t.co/e1OC9OeUnJ pic.twitter.com/bHXTovWYbf
ドラマ内では、槙野万太郎の生家は造り酒屋だけのような描かれ方ですが、モデルの牧野富太郎の生家は造り酒屋だけではないようです。
造り酒屋以外に商家(雑貨屋)も経営していたようですね。
2.ドラマのタキは万太郎の血縁のある祖母だけど、モデルの富太郎博士の祖母に血縁はない
「らんまん」 インタビュー
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) April 14, 2023
━━━━━━━━━━━━💬#松坂慶子 さんのインタビューを公開しました。https://t.co/nNNF0NMclw
万太郎の祖母・タキを演じるにあたっての心境を伺いました💭#朝ドラらんまん
ドラマ「らんまん」で松坂慶子さんが演じる祖母のタキは万太郎の血縁ですが、モデルの富太郎博士の祖母には血縁はありません。
富太郎博士の血縁のある祖母は先に亡くなっており、祖父の後妻となった浪子さんが幼い富太郎さんを育てています。
なので、後妻の浪子さんは、義理の祖母で富太郎さんの育ての親でもあります。
ドラマ | モデル |
---|---|
タキは万太郎の血縁のある祖母 | 浪子さん(義理の祖母)は、祖父の小左衛門さんの後妻で血縁は無いが、富太郎さんの育ての親 |
3.万太郎の母・ヒサは、槙野家に嫁いでいるけど、モデルの母は祖父の実の娘
「わし、生まれてこんほうがよかった?」
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) April 3, 2023
たまらず、母・ヒサにすがりつくも、
ヒサの言うことを信じられない万太郎。#らんまん #朝ドラ#広末涼子 #森優理斗 pic.twitter.com/5D546ji7mB
万太郎の母を広末涼子さんが槙野ヒサ役で演じていますが、ドラマの設定では、槙野家に嫁いできた描かれ方をしています。
ドラマで万太郎の父(存在してませんが)に嫁いで綾と万太郎を儲けているわけですが、実在のモデルでは、富太郎博士の母は祖父・小左衛門さんの実の娘です。
実在のモデルの富太郎博士の父は祖父の養子です。
ドラマ | モデル |
---|---|
万太郎の母・ヒサは、槙野家に嫁いできた。万太郎の父は祖父の息子。 | 富太郎博士の母・久壽は祖父・小左衛門さんの実の娘。富太郎博士の父は、祖父の養子。 |
4.天狗、坂本龍馬に会うのは実際には難しいかも?
「この世に、同じ命らあひとつもない。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) April 4, 2023
みんな、自分の務めをもって生まれてくるがじゃき」
「さあ望みや!おまんは何がしたいがぜ?」
万太郎がしたいこと…?#朝ドラらんまん #ディーンフジオカ #森優理斗 #坂本龍馬#Instagramにはメイキングとオフショットも pic.twitter.com/YRUJs8kpDA
ドラマ内で天狗、坂本龍馬役のディーンフジオカさんが幼い5、6歳頃の万太郎と会っている描写があります。
実在モデルの富太郎さんの生誕は1862年なので5歳で坂本龍馬に会ったと考えるとかなり難しいのではないかと思います。
龍馬が亡くなったのは1867年12月10日(旧暦は慶応3年11月15日)なので、ドラマの万太郎が5歳で会ったとなると龍馬が亡くなる年に会ったことになります。
龍馬は、亡くなる前(1867年)に土佐へ戻った形跡は8月上旬と9月下旬の2度あるようです。
1度目の8月上旬に土佐へ戻った時は、船中にいたようで上陸したわけではないようです。
2度目の9月下旬には、上陸して土佐藩の用事を済ませた後に家族と再会したようです。
龍馬も富太郎博士も同じ土佐出身ですが、実際に会ったことはないのではないかと思います。
龍馬の実家「土佐の長岡郡才谷村(高知県南国市才谷)」と富太郎博士の実家「土佐の高岡郡佐川村(高知県高岡郡佐川町)」の距離は43㎞あたりであり、徒歩で約9時間くらいかかります。
仮に自動車だと1時間の距離です。
二人が会うとなると余程の事情がないかぎり会うことはないでしょう。
ドラマ内では幕末のヒーローを入れ込むことで、オリジナルのストーリーとして面白くしているのでしょう。
因みに富太郎博士が誕生する1ヶ月前に龍馬は土佐藩を脱藩しています。
5.ドラマでは、小学校入学後に直ぐに辞めているが、モデルの富太郎博士は小学校入学から2年後に中退している
ドラマ「らんまん」の第10話目で万太郎は小学校入学早々、直ぐに辞めてしまい興味のある植物採集に没頭します。
モデルの富太郎博士は小学校入学から2年後に中退してドラマと同様に興味のある植物採集に没頭します。
小学校の入学期間が違うだけで最終的にはドラマもモデルも同じ状況になっています。
富太郎博士が小学校を中退した理由は、家業が造り酒屋だったことから学問で生計を立てることは考えていなかったようです。
おそらくですが、ドラマもモデルも同様に新しい知識を学ぶのであれば興味を持ったのもかもしれませんが、一度習ったものを復唱するような学習はつまらなかったのかもしれません。
ドラマ | モデル |
---|---|
万太郎は小学校入学早々、直ぐに辞めた | 富太郎博士は小学校入学から2年後に中退した |
6.ドラマでは、小学校の教職員を断っているけどモデルの富太郎博士は教職員になっている
ドラマ「らんまん」の第11話目で小学校の校長先生から教職員の誘いを断っている場面がありますが、モデルの富太郎博士は教職員になっています。
15歳の時に佐川小学校の臨時教職員として2年間、小学生の教壇に上がっています。
15歳で教壇に立てる能力があるのですから、かなりの博学ですね。
因みにドラマの年代が1880年(明治13年)なので万太郎は18歳くらいです。モデルの富太郎博士が15歳の時に佐川小学校の臨時教職員を務めていた頃は、1877年(明治10年)あたりです。
ドラマ | モデル |
---|---|
万太郎は教職員の誘いを断っている。 1880年(明治13年)なので万太郎は18歳くらいの頃 | 富太郎博士は15歳の時に佐川小学校の臨時教職員として2年間、小学生の教壇に上がっている。 1877年(明治10年)あたりの頃 |
7.モデルの生家は没落している?それとも譲った?生家と坂本龍馬は親戚関係?
筆者は、ドラマの詳しい内容を知りませんが、ドラマ内で造り酒屋が閉店している描写があるように見えます。
モデルの富太郎博士の生家は没落しているとか、親戚筋にお店を譲ったなどがありますが、はっきりとした経緯は分かりません。
本来は継ぐべきであった造り酒屋を出て、植物学に没頭した頃の造り酒屋の経営は、番頭や従妹に任せていたようです。
因みに、お店を譲ったされる親戚筋は龍馬の家系筋の酒造業のようで、この龍馬の家系筋と牧野家は代々、両家で嫁を出し合っていた繋がりがあるようです。
坂本龍馬は、牧野富太郎博士の遠縁かもしれませんね。
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8.モデルの牧野富太郎博士には、妻が二人いる?寿衛子さんは二人目の妻?
「らんまん」 インタビュー
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) April 21, 2023
━━━━━━━━━━━━💬#浜辺美波 さんのインタビューを公開しました。https://t.co/BikziGSLoE
西村寿恵子役を演じるにあたっての思いを伺いました🍡#朝ドラらんまん
ドラマ「らんまん」では、万太郎の妻となる人は寿恵子さん一人だけのようですね。
モデルの牧野富太郎博士には、妻が二人いたそうです。
初めての妻となった人は、親族の従妹で牧野猶(まきの なお)さんという方です。
ただ、正式な結婚なのか?いつ離婚したのか?はっきりとした経緯は分かりません。
昔は、親族間の繋がりでの結婚はよくあったそうですから、周囲の勧めがあったのかもしれませんね。
意外と内縁の妻?かもしれません。猶さんと離婚されたのかは分かりませんが、次に1890年(明治23年)に結婚したのが小澤寿衛子さんです。
この方がおそらく、浜辺美波さんが演じる寿恵子さんのモデルです。
小澤寿衛子さんは、牧野富太郎博士を夫として支えていくことになります。
富太郎さんは、研究に没頭するのは良いのですが、植物の研究のために多額な本を多く購入していたことから貧乏となり借金が増えていきます。
実家の生家があるうちは良かったかもしれませんが、生家が没落しても研究のために借金していく行動は変わらなかったようです。
そんな富太郎さんを寿衛子さんは支えていくのです。
ある時に借金取りが来た時には、夫を匿まっていたそうですから、かなり肝の据わった女性だったのでしょう。
寿衛子さんは、経営手腕もあったようでイメージとしてはよくありませんが、飲食したり、芸妓(げいぎ)を呼んで遊ぶ「待合茶屋」のようなお店を切り盛りしていたようです。
因みに、小澤寿衛子さんの誕生年は、よく分かっていませんが、富太郎さんより11歳年下のようです。
結婚した時の富太郎さんの年齢が28歳くらいで寿衛子さんの年齢が17歳くらいのようです。
ドラマでは同年代に描かれている感じですね。
ドラマ「らんまん」では、おそらく借金苦であるとか、待合茶屋といった闇のような部分は描かれないと思いますが、夫婦間で逞しく生きていく描写は描かれるのではないでしょうか?
ドラマ | モデル |
---|---|
万太郎の妻となる人は寿恵子さん一人だけ? | 牧野富太郎博士には、妻が二人いた。最初の妻が牧野猶さん。2人目の妻が小澤寿衛子さん。 |
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9.ドラマ「らんまん」万太郎の姉はモデルの富太郎では実在しない?
⚘ #らんまん 人物紹介 ⚘
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) February 10, 2023
────────────
槙野綾 #佐久間由衣
万太郎の姉。気が強くしっかり者で、弟の万太郎のことを誰よりも気にかけている。
幼いころ酒蔵に迷い込んだことをきっかけに、酒造りに魅了されることに。#朝ドラ #4月3日スタート pic.twitter.com/yRD7hfJ1Y0
ドラマ「らんまん」の万太郎の姉役に佐久間由衣さんが槙野綾(まきの あや)を演じています。
弟の万太郎よりも酒造りに積極的な姿勢がドラマで描かれていますが、実在のモデル富太郎博士に姉は存在しません。
彼(富太郎博士)一人が商家と酒造業の唯一の跡取りだったのです。
「らんまん」で描かれる姉は、実在の従妹の牧野猶をモデルにしている?のかもしれません。
ドラマ | モデル |
---|---|
万太郎には、姉(槙野綾)が存在する | 富太郎博士に姉は存在しない |
牧野猶(まきの なお)は、従妹なのか?叔母ではないか?
これは、ドラマの話とは逸れてしまうのですが、不思議に感じたことなので紹介します。
実在モデルの富太郎博士の初めての妻が牧野猶さんなのですが、牧野家の系図を見ると不思議な事に気づきます。
系図によっては、猶さんが従妹と記されているものもありますが、誰が両親なのかが分かりません。
従妹と思われる牧野猶さんの名前が富太郎博士の祖父、小左衛門さんの三女に猶さんの名前があります。
富太郎博士の母は、小左衛門さんの次女になるので、母から見ると猶さんは、妹になります。
この観点で見ると牧野猶さんは富太郎博士の叔母さんになってしまうというおかしなものになります。
牧野家のきちんとした家系図に従妹の存在があるのかは分かりませんが、ウェブ状にある系図に小左衛門さんの娘である四姉妹に子どもが見られるのは富太郎博士のみです。
明治時代に近親婚?は無かったと思いますが、謎な部分です。(古代の天皇家ではありえました)
ご興味のある方は「牧野富太郎家系図」で検索して見てください。
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10.早川逸馬のモデルは誰?
おはようございます🌅
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) April 27, 2023
このあと8:00~ 第20回の放送です!
さらに8:15~は
「#あさイチ」プレミアムトーク♪#宮野真守 さんがスタジオ生出演!
らんまん&あさイチ
どちらもお見逃しなく💁#朝ドラらんまん pic.twitter.com/StjzF1uQzX
ドラマで早川逸馬を声優の宮野真守さんが熱演していますね。ジョン・万次郎は、そのままに史実の人物を採り入れたようですが、早川逸馬は誰かをモデルにしているようです。
当初は富太郎博士と同じ土佐藩出身の板垣退助ではないかと思っていました。
しかし、1874年に自由民権運動で板垣退助が、江藤新平、後藤象二郎、副島種臣らで愛国公党を結成していた時期には、拠点を東京や大阪で活動していたことや早川逸馬と板垣退助の風貌といったイメージが合っていないことから明らかに違うと思いました。
そこで、史実に自由民権運動を高知で演説した一人の人物が浮かび上がります。板垣退助と同時期に活動していた植木 枝盛(うえき えもり)という人物です。
植木 枝盛も同じく土佐出身で自由民権運動の理論的指導者でした。自由民権運動から後に政治家として活動しています。(在任期間は約1年半年ぐらい)
植木 枝盛は、自由民権運動の活動をしていた1879年11月5日に高知立志社での演説が集会条例にふれたことから、後の演説を禁止されたようです。
ドラマでは、その部分の史実を少し採り入れたようですね。
また、ドラマで早川逸馬の言っていた「自由は土佐の山間より」というセリフの部分は植木枝盛が遺した名言なので、ドラマの早川逸馬のモデルは植木枝盛で間違いないでしょう。
因みに、植木 枝盛の一生は短く政界在任期間後の1ヶ月後に34歳の若さで亡くなっています。
11.要潤さんが演じる田邊彰久教授のモデルは、矢田部良吉?
「I want you here」
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) May 17, 2023
「君を歓迎する」
万太郎は、田邊教授から特別に、
東京大学植物学教室への出入りを許されることになりました!#朝ドラらんまん#神木隆之介 #要潤 pic.twitter.com/P8SO0comts
ドラマで東京大学の植物学教室で要潤さんが田邊彰久教授を演じています。
万太郎は植物学への熱意を認められて教室の出入りを許されますが、実在モデルでも似た経緯があります。
富太郎博士もドラマと同様に上京するまでの経緯は少し違いますが、22歳の時に再び上京します。
帝国大学理科大学 植物学教室の矢田部良吉(やたべ りょうきち)教授を訪ねて、教室の出入りを許されます。
ドラマの場面は、ほぼ史実を取り入れているようですね。
非常に優秀な理学博士ですが、あまり長生きではなかったようです。47歳で亡くなられています。
亡くなった死因についてですが、鎌倉沖で遊泳中に溺死という悲劇を迎えています。
因みに、矢田部良吉教授の風貌についてですが、ドラマでは要潤さんが演じているのでイケメンな方なのかと想像してしまうかもしれません。
面白いことに、モデルの矢田部良吉教授の風貌は、ドラマで万太郎の学歴を否定していた助教授に何となく似ています。
「Who are you?」
— 高知新聞 (@Kochi_news) May 16, 2023
朝ドラ「らんまん」の万太郎が会ったのは要潤さん(@kanamescafe)演じる田邊教授でした。モデルはどんな人?https://t.co/kYgdwwb4r5#牧野富太郎 #朝ドラらんまん #要潤
納得がいかない徳永助教授と大窪…。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) May 17, 2023
「ここは東京大学なんだぞーー!!!!」#朝ドラらんまん#田中哲司 #今野浩喜 pic.twitter.com/QGNabJfZjR
12.西村寿恵子の父の経歴は実在モデルとほぼ同じ?
ドラマ「らんまん」第41回でミュージカル俳優の伊礼彼方さんが演じる実業家の高藤雅修(たかとう まさなり)から西村寿恵子の父の経歴について述べている場面がありますが、実在モデルの経歴とほぼ同じようですね。
実在モデルの小澤寿衛子さんの父は小澤一政さんという方で徳川四天王と言われた一家の彦根藩主井伊家の家臣でした。
後に陸軍省営繕部に所属していたようです。
営繕部とは建築物の営造と修繕の事ですから、主に陸軍省の建設工事に携わっていたのだと思います。
どういう経緯で亡くなったのかは分かりませんが、ドラマ同様に早くに亡くなっています。
因みに実在モデルの小澤寿衛子さんの母は夫の小澤一政さんが亡くなった後に和菓子屋さんを営んでいます。
富太郎博士は、ドラマ同様にお酒が飲めなくて甘党な菓子好きだったようで、小澤寿衛子さんに出会って一目惚れしたところなども、そっくりドラマに採用しているようです。
ドラマの内容は少々違えど、かなり忠実に実在にあった話を盛り込んでいるように感じます。
13.田邊教授は後に万太郎の才能に徳永助教授と共に嫉妬心を抱くのかも?
ついに、待望の学会誌が完成!
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) June 14, 2023
先輩たちの喜びの声や、野宮からの賞賛、そして田邊教授に認められたうれしさでいっぱいの万太郎。
「私が雑誌を思いついたからこそ、こうして形になったわけだ」
えっ…?#朝ドラらんまん#神木隆之介 #要潤 #前原滉 #前原瑞樹 #高橋里央 pic.twitter.com/48fna2TdKl
ドラマ「らんまん」第54回で「植物学雑誌」の完成に田邊教授から、意味深な発言がなされたことに周囲も驚いている感じがあります。
まるで、自分自身が「植物学雑誌」の全て行ったかのような感じな発言で手柄を横取りしようとしていると誰もが感じたのではないでしょうか?
筆者も見ていて、これは後に史実モデルのような展開になっていくのではないかと思いました。
万太郎が印刷工場に出向いて印刷技術を習得しているところもモデルの富太郎博士と同じです。
史実でも富太郎さんは「日本植物志図篇」を自費で刊行しています。
後にこの植物誌はロシアの植物学者であるマキシモヴィッチからも高く評価されています。
その後、富太郎博士は日本の植物の新種を発見してから「植物学雑誌」に発表し、新種の学名までつけるようになります。
更に視野を広げて水路に根付く水草を採集したりしたことが新たな新種に繋がり正式な学術論文で世界に発信したことで富太郎博士の名は世界的に広く知られるようになります。(1890年頃)
このことが影響しているのかは分かりませんが、しばらくして矢田部教授と松村任三教授たちにより植物学教室の出入りを禁じられてしまいます。
両教授が嫉妬していたのか?理由は分かりません。
学術論文を世界へ発信したことで富太郎博士の名が世界的に広く知れ渡ったことが気に入らなかった可能性もあります。
ドラマでは当初、田邊教授は万太郎の良き理解者な描かれ方をされていましたが、今後は万太郎を心よく思わないか?排除する方向に傾くかもしれないですね。
要潤さんが演じる田邊教授の人間性がどう変わっていくのかが気になるところです。
因みにお気づきな方もいるとは思いますが、松村任三(まつむら じんぞう)教授とは、ドラマでは徳永助教授のモデルです。
現段階では万太郎に理解を示している感じですが、史実では富太郎博士を毛嫌いしていた人物です。
富太郎博士の新たな植物誌の刊行を妨害したりもしています。
筆者は今後のドラマの展開は分かりませんが、史実通りでいくのであれば、田邊教授と徳永助教授とで万太郎を排除する傾向になるかもしれません。
14.姉の槙野綾が竹雄と夫婦になるのは史実モデルと同じ?
#らんまん観察日記📸
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) July 21, 2023
もうみなさん、次回予告はチェックしましたか!?
来週は竹雄&綾夫婦が久しぶりに登場しますよ✨
スタジオで撮影中のお二人のオフショットを撮影しました!
今後の物語も目が離せません👀❤#朝ドラらんまん#志尊淳 #佐久間由衣 pic.twitter.com/zUJwvSGC6r
ドラマで祖母のタキが亡くなると姉の槙野綾や番頭の息子である竹雄と万太郎は別れることになります。
竹雄は綾と夫婦となり綾と共に造り酒屋を支えていくことになります。
史実も似通った経緯となっています。
姉の槙野綾のモデルは、おそらく牧野猶(まきの なお)さんであると思われます。
富太郎さんの2歳年下の従妹で初めの妻です。
富太郎さんが研究に没頭して研究費のために借金が膨らんでいくことで、支援していた造り酒屋の岸屋は経営破綻します。
富太郎さんは岸屋の後始末に帰郷して、自身が後始末ができないことから、猶さんと番頭の井上和之助(たぶん、竹雄のモデルかな?)を結婚させて二人に岸屋の後始末を任せています。
富太郎さん、ちょっと酷くない?という気もしますね。
正式な結婚であったのか?はわかりませんが、猶さんはこの時に富太郎さんと離婚したのだと思います。
ドラマで今後、造り酒屋が経営破綻するのかはわかりませんが、槙野綾と竹雄の経緯が史実と少し似ています。
因みに猶さん、井上和之助夫妻は、岸屋の後始末後に醤油屋さんの事業を始めていますが、しばらくして静岡県の焼津へ移り住んだようですね。
その後に何度か富太郎さんの家族と交流はしていたようです。
ドラマ | 史実モデル |
---|---|
・竹雄は綾と夫婦となり綾と共に造り酒屋を支えていく。今後、酒屋が経営破綻するのかはわからない? | ・富太郎博士を支援していた実家の造り酒屋の岸屋は経営破綻して、後始末を猶さん、井上和之助夫妻に任せた。(1891年・明治24年あたりの出来事) |
15.美作秀吉のモデルは箕作佳吉?
お茶の水の高等女学校の校長に就任することになった、動物学教授の美作。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) July 10, 2023
嫌味を言われ、いらだちを隠せない田邊は、話しかけてきた大窪を強く責めました。
「口先だけのゲスな連中ばかりだ」#朝ドラらんまん#要潤 #今野浩喜 #山本浩司 pic.twitter.com/diRDysR1gg
ドラマで美作秀吉は、日本の動物学の教授として田邊教授に嫌味を述べていたので、あまり良い印象を持っていない方が多いのではないでしょうか。
早くもSNSなどで美作秀吉のモデルについて箕作佳吉(みつくり かきち)ではないかと囁かれていました。
どうやら、箕作佳吉がモデルのようです。
箕作佳吉は、ドラマと同様に日本の動物学者で理学博士でもあり、東京帝国大学理科大学の教授も務めています。
主に海洋生物の新種や稀種を採集していて自身の名を冠した学名もあります。
後に大学長も務めていますから、矢田部教授や富太郎博士とも何かしらの関わりはあったかもしれないですね。
箕作佳吉の生誕地は江戸の津山藩邸(現在の東京都中央区八重洲)で、父は津山藩邸の医師のようです。
箕作佳吉の生誕地は現在の東京ということになりますが、モデルの姓名を美作としたのは、おそらく当時の津山藩(現在の岡山県津山市)が美作国津山藩と呼ばれていたことから美作国の地名をモデルの姓名にしたのだと思われます。
下の名前を秀吉にした経緯はわかりませんが、秀吉というと戦国時代の別の人を思い浮かべそうですね。
ドラマの美作秀吉の風貌を見ていて不思議に感じたことがあります。
史実の箕作佳吉をイメージしていたのか?お髭があるだけ随分と老けこんで見えます。
史実の箕作佳吉から見て、矢田部教授は7歳年上、富太郎博士は4歳年下となります。
ドラマを見ていると年上であるはずの要潤さんが演じる田邊教授が若々しく見えますし、4歳しか違わないはずの万太郎から見てえらく老けてるな!という印象でした。
ドラマでの美作秀吉の年齢設定は変えられているのかもしれないですね。
16.万太郎はマキシモヴィッチ博士を頼るのか?田邊教授の今後は暗転するのかも?
許しを得ようと懇願するも、万太郎を泥棒と呼びそのまま出て行ってしまう田邊。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) July 30, 2023
さらに、万太郎の土佐植物目録と標本500点を大学に寄贈するよう命じました。
そのまさかの言葉に驚きを隠せない一同。
どうすればよいのでしょうか…。#朝ドラらんまん#神木隆之介 #井上想良 #犬飼直紀 #要潤 pic.twitter.com/kDYUxfaMtg
第86話あたりから史実通りに田邊教授は万太郎に大学の出禁を命じたようですね。
出会った当初は良き理解者に見えましたが、内心は万太郎を使い捨てのコマのように利用することしか考えていなかったのでしょう。
現在の田邊教授は同僚や下に見ていた者に先を越されたことから権威などに固執している状況です。
おそらく、大学に身の置き所が無くなった万太郎はロシアのマキシモヴィッチ博士を頼るのだと思われます。
このドラマは史実モデルを忠実に描いているので、できれば史実だけに頼るのではなくて、オリジナルな作品にしてほしい願望がありますが、おそらく史実に合わせるのでしょうね?
ロシアで研究する万太郎を見てみたい気もします。
史実での富太郎さんは矢田部教授に出禁にされて、植物学を活かせる場にロシアのマキシモヴィッチ博士を頼ろうとしますが、残念なことにマキシモヴィッチ博士は流行り病であった当時のインフルエンザで亡くなってしまいます。
富太郎さんは愕然として落ち込みます。
一時期、高知に帰郷して植物学研究を続けたり、演奏会の指揮者をしながら大学の知人の助けで駒場農学校で研究できることになり帰京します。
その後、帝国大学主任教授となっていた松村任三教授(徳永助教授のモデル)の助手となります。
ただ、松村任三教授と富太郎さんは良好な関係ではありません。
富太郎さんにも悪い部分があり、研究に執着するあまりに大学の文献資料などを返却しないなどで他の研究生に非難されていたようですね。
松村任三教授とも意見が対立することもあり、新たな植物志の出版をすれば妨害されたりもしています。
史実通りに展開するのであれば、ドラマの万太郎はマキシモヴィッチ博士の死後、田邊教授は大学を去り、その後を現在良好である徳永教授の元で助手となり良好な関係が一転して対立するのでははいかと思われます。
田邊教授の今後についてですが、史実通りにいくのであれば暗転します。
田邊教授のモデルである矢田部良吉教授は富太郎さんを出禁にした翌年に帝国大学の教授職を非職となっています。
更に3年後に免官とあるので帝国大学を去ったのだと思われます。
何故、富太郎さんを出禁にした翌年に非職になったのかの詳しい経緯は分りませんが、どうやら上司や同僚と不和であったこと、権威に固執していたことから軋轢や非難というものがあったのかもしれないですね。
矢田部良吉教授は自身の身勝手な行動から帝国大学を左遷されたのかもしれません。
帝国大学を去った一年後に格下の東京高等師範学校教授となり、3年後には校長になります。
そして翌年に鎌倉沖で遊泳中に溺死してしまいます。47歳という短い生涯です。
何か権威に固執しすぎてバチが当たったのかな?という気がしないでもないですね。
ドラマの田邊教授の今後がどう描かれるのかは分りませんが、史実通りにいくのであれば権威に固執した虚しい人生という気がしますね。
17.寺田心さんが演じる山本虎鉄にモデルは存在するのか?
明日から始まる第19週には、朝ドラ初出演という #寺田心 さんが登場!
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) August 6, 2023
「らんまん」への意気込みをお聞かせいただきました🙌
子役のときから大きく成長した寺田さんに、乞うご期待です🌟#朝ドラらんまん#神木隆之介 pic.twitter.com/ha97NDuupX
第94話あたりに寺田心さんが演じる山元虎鉄という少年が登場していますね。
新たな植物の発見で胸を躍らせる万太郎ですが、高知に帰郷して出会った少年の山元虎鉄にモデルが存在するのか?が気になるところです。
史実通りにいくのであれば、万太郎にとって山元虎鉄の存在は今後大きく影響していくものと思われます。
寺田心さんが演じる山元虎鉄という人物にはモデルが存在しているようです。
ただ、一人の人物モデルではなく、三人の人物モデルを組み合わせて、一人の人物として扱っているのではないか?と思われます。
山元虎鉄の三人のモデル?
*一人目は、山本一さんという方です。
下のお名前が「ハジメ」なのか?「イチ」なのか?詳しくは分りません。
この方が「ヤッコソウ」を発見して富太郎さんに報告したとのことです。
後に山本一さんのお名前を学名の中に採り入れています。
山本一さんの詳しい経歴については分りませんが、高知師範学校の教諭だったそうです。
*二人目は、吉永虎馬(よしながとらま)さんという方です。
高知県高岡郡佐川村の出身で学歴は高知県師範学校を卒業しています。
小学校、中学校、高校などの教職にも就いていたようですね。早くから富太郎さんと同様に高知県各地域の植物を採集しています。
富太郎さんとも交遊があり共に植物の新種などにも携わっていたようですね。この方はコケ類の研究者としても知られています。
矢田部良吉教授との関わりもあるようで、吉永さんがある新種を先に発見していたようなのですが、後にその新種を矢田部教授が発表しています。
詳細は分りませんが、手柄を横取りしている可能性もあるかも?しれないですね。
因みに吉永虎馬さんは富太郎さんより9歳年下(1871年生まれ)です。
*三人目は、小山鉄夫(こやまてつお)さんという方です。
この方は富太郎博士の弟子であるそうです。
1933年(昭和8年)の東京生まれで、弟子になった時の年齢が11歳というのは驚きますね。
東京大学理学部を卒業した植物学者、理学博士でもあります。高知県立牧野植物園の園長も務めています。
三人のモデルは生年は違いますが、富太郎博士の研究に深く関わっていた方たちです。ドラマの山元虎鉄の名前はお三方の名前から組み合わせたものとも考えられます。
史実で吉永虎馬さんは矢田部教授と関わりがあるようですが、ドラマで寺田心さんが演じる山元虎鉄は少年ですから要潤さんが演じる田邊教授との軋轢は描かれないのかもしれないですね。
第94話で描かれる年代は、おそらく1891年(明治24年)あたりと思われます。
史実で1871年生まれの吉永虎馬さんは20歳、富太郎さんは29歳ですから、ドラマの年齢設定だけは山元虎鉄は史実で富太郎博士の弟子となった年齢11歳の小山鐵夫(こやま てつお)さんをモデルにしているのかもしれません。
寺田心さんは子役の頃から見られているので、まだ子供のイメージをもっている方が多いかもしれませんが現在は15歳の中学生です。少し大人びてきているので、どんな演技をされるのか楽しみですね。
山元虎鉄の大人役は別の俳優さんが演じるようなので、寺田心さんが演じる少年役が見られる場面は少ないと思われます。
*ドラマ |
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・山元虎鉄は高知の遍路宿「角屋」の息子で、高知に帰郷した万太郎と出会う。 |
*史実モデルの三人かも? |
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・山本一さんは「ヤッコソウ」の発見を富太郎さんに報告。後に学名に自身の名前が掲載。 |
・吉永虎馬さんは富太郎さんと交友のある植物学者でコケ類の研究者としても知られる。 |
・小山鐵夫さんは年齢11歳の頃に富太郎博士の弟子となる。植物学者、理学博士でもあり、高知県立牧野植物園の園長も務めている。 |
18.万太郎を支援する人物は岩崎弥之助(いわさき やのすけ)以外にもいる?
岩崎の提案で、宴(うたげ)の日に“菊くらべ”をすることに。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) August 24, 2023
みんなで菊を持ち寄って、一等を選びます。
そしてなんと…
「一等の菊はわしが五百円で買い上げて、大隈さんに進呈するき!」#朝ドラらんまん#皆川猿時 #岩崎弥之助 pic.twitter.com/yrB9ii71Lm
第103話で実業家の岩崎弥之助氏を俳優の皆川猿時(みながわ さるとき)さんが演じていますね。
岩崎弥之助はモデルというよりも実名で登場しています。
岩崎弥之助というと三菱財閥の2代目総帥としての知名度が高い人物で兄は創始者の岩崎弥太郎ですから、ご存知な方も多いのではないかと思います。
ドラマでは、おそらく万太郎の植物誌の刊行などを岩崎弥之助氏が支援していくのではないかと思われます。
史実では実際に富太郎博士に支援していたようです。
ただ、史実で富太郎博士を支援してくれる人物は他にもいることから、ドラマで描かれる岩崎弥之助の役割りは史実に登場している何人かの支援者をまとめて描かれるかもしれません。
ドラマも残り5週のみとなりますから何人も支援者がいると、その人物の背景や人柄を考えて構成するのも時間がかかります。
物語が終盤に近づくほど難しくなるので、ドラマの支援者は岩崎弥之助とわずかな人物で構成されるかと思います。(あくまで憶測です)
史実で富太郎博士を支援した人物は何人かいますが、知名度があってもご存知ない人もいるかもしれません。
岩崎弥之助以外で植物誌の刊行の手助けで支援した人物は下記の3人です。
途中で支援を打ち切ったり、亡くなられている人もいます。
*富太郎博士を支援した人物 | |
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・池長孟 (いけなが はじめ?/たけし?) | 日本の教育者 美術品収集家 |
・中村春二 (なかむら はるじ) | 日本の教育者 成蹊学園(せいけいがくえん)の創立者 |
・津村重舎 (つむら じゅうしゃ) | 実業家 津村順天堂の創業者(現在の株式会社ツムラ) |
池長孟は下の名前がどちらなのかが分からないですね。
どうやら、池長孟はドラマで俳優の中川大志さんが演じる資産家の青年 永守徹(ながもり とおる)ではないかと思いますね。
叔父の莫大な遺産を継いで資産家となった部分が史実の池長孟に似通っています。
ツムラはバスクリンで有名ですから創業者をご存知な方が多いかもしれません。
3人のモデルをドラマに登場させると終盤の物語におさまらないかもしれませんから支援者の何人かを岩崎弥之助のみで描かれるかもしれないですね。
因みに万太郎と岩崎弥之助がお互いに知り合うのは、ドラマの展開で行くと寿恵子さんが料亭で岩崎弥之助に会っていますから、妻の紹介で知り合うことになるのではないかと考えられます。
史実では妻の紹介ではなく、明治維新に関わっていた人物で元土佐藩士の田中光顕(たなか みつあき)さんという方に岩崎弥之助氏を紹介されたそうです。
最後に気になるところで、ドラマ第105話の岩崎弥之助が寿恵子さんが持っていた万太郎の菊を高額で買う場面がありますが、史実ではそんな逸話は無さそうなので、おそらくドラマのオリジナルかと思われます。
19.山元虎鉄が万太郎の娘である千歳と結婚するのはドラマのオリジナルか?
万太郎の弟子になるため、高知から虎鉄がやってきました!
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) August 30, 2023
それにしても、大きくなりましたねぇ…!✨#朝ドラらんまん#濱田龍臣 #寺田心 pic.twitter.com/BLDrhlFrh9
万太郎の助手となるために成長した山元虎鉄が駆けつけていますね。
成長した山元虎鉄の役を濱田龍臣(はまだ たつおみ)さんが演じていますが、少年時代を寺田心さんが演じていたので随分立派な若者に成長したと感じるほどです。
万太郎の娘で成長した千歳を演じるのは乃木坂46の遠藤さくらさんであるそうですが、後に父の助手である山元虎鉄と結婚するというのはドラマでありえそうな展開ですね。
『#らんまん』最終章 出演者発表❗
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) August 23, 2023
乃木坂46 #遠藤さくら 朝ドラ初出演
万太郎と寿恵子の娘・千歳
虎鉄(寺田心→濱田龍臣)の妻に
👤 新キャスト/コメント
濱田龍臣、松岡広大、本田望結、海宝直人、中川大志https://t.co/jRvxlcE8Iw#さくちゃん #さくちゃん朝ドラ #朝ドラ女優 #朝ドラらんまん pic.twitter.com/aPBiPfbMci
ドラマでは二人は結婚しますが、史実ではどうなのか気になるところですよね。
そこで、史実の富太郎博士と壽衛子さんとの間にできた子供さんが、どなたと結婚しているのかを見てみます。
山元虎鉄のモデルとされる人物も誰と結婚したのかも気になるのですが、こちらの情報は無さそうですね。
富太郎博士と壽衛子さんとの間にできた子供さんは13人いたそうですが、早世した子供さんもいて成長できたのは6人だけだったようです。
*富太郎夫妻の6人の子供さん
・長女の香代
・次女の鶴代
・三女の己代
・四女の玉代
・長男の春世
・次男の百世
・三男の勝世
富太郎博士の子供さんの情報はあまり無いようで、3人の息子さんと三女の己代さんの婚姻した情報については分りません。
婚姻情報で分かるのは長女の香代さん、次女の鶴代さん、四女の玉代さんの3人だけのようです。
・長女の香代さんは、石川県の実業家で細川正也氏と結婚しています。
・次女の鶴代さんは、弁護士で水戸市の市会議員でもあった額賀二郎氏に19歳の時に嫁いでいましたが、何らかの事情で離婚されて実家に戻ったようです。後に母の壽衛子さんが亡くなってからは父の富太郎さんを支えていたようですね。
・四女の玉代さんは、五交商事や日本造型の会長などを務めた岩佐喜七氏と結婚しています。
富太郎博士の娘さんらが結婚しているお相手は弁護士や実業家のようで、ドラマに出ている娘たちがどなたをモデルにしているのかは分りません。
末娘の千鶴を演じる本田望結さんは万太郎夫妻を支えることになるようですから、名前や似た状況から見て史実にある次女の鶴代さんがモデルかもしれませんね。
少々話が逸れてしまいましたが、史実で富太郎博士の娘さんが、ドラマの山元虎鉄のような植物学者や博士の助手といった方と結婚したという情報は無さそうです。
ただ、史実で富太郎博士の娘さんと結婚はしていませんが、少しドラマの山元虎鉄に似通った史実のモデルが1人います。
山元虎鉄のモデルと見られている人物は3人います。
*山元虎鉄のモデルと見られている人物
・山本一さん
・吉永虎馬さん
・小山鐵夫(こやま てつお)さん
・山本一さんは「ヤッコソウ」の発見者で、富太郎博士に報告された方です。
・吉永虎馬さんは富太郎さんと交友のある植物学者でコケなどの菌類の研究者でもあります。
・小山鐵夫さんは年齢11歳の頃に富太郎博士の弟子となっています。植物学者、理学博士でもあり牧野植物園の園長も務めていました。
3人の中でドラマの山元虎鉄に似通っている人物は年齢11歳の時に富太郎博士の弟子となった小山鐵夫さんです。
史実で博士の弟子となっている点が博士の助手とかぶりますね。
富太郎博士の娘さんと関わりがあるのかについて、小山鐵夫さんの妻の情報を探してみましたが無さそうですね。
更に富太郎博士の娘さんと小山鐵夫さんの生きている時代が違います。
富太郎博士の娘さんたちが生誕した時代は1888年代~1910年代で小山鐵夫さんが生誕したのは1933年(昭和8年)ですから、娘さんたちとは親子か孫くらいの年の差となります。
流石に小山鐵夫さんが富太郎博士の娘さんと結婚するのは無理がありますね。
因みに、小山鐵夫さんが富太郎博士の弟子となった頃の富太郎さんの年齢は82歳でしたから、曾孫に接するような感じだったかもしれませんね。
以上のことから、史実で山元虎鉄のモデルと見られている方に富太郎博士の娘さんと結婚するというのは年代的に無理があります。また、小山鐵夫さんが富太郎博士の血縁の方(孫かひ孫)と結婚したいう情報も無さそうです。
ドラマで山元虎鉄と千歳が結婚する話はドラマのオリジナルだと思われます。
万太郎の助手で義理の息子として扱うことで、よりドラマチックにしているのかもしれないですね。
まとめ
主人公モデルの牧野富太郎博士とドラマ「らんまん」との違い?についてでした。
意外と主人公の家族構成に違いがあるので、モデルの牧野富太郎博士の家系図と見比べてみるのも面白いかもしれません。
このドラマはあまりにも史実を採り入れすぎなのでもう少しオリジナルのある作品にしてほしいものですね。