朝ドラの「ブギウギ」で笠置シヅ子さんをモデルに物語を進めていく中で、当時に活躍されていた方々もモデルとして様々に登場していますよね。
笠置シヅ子さんより7つ年上ですが、ブルースの女王として有名だった淡谷のり子さんをモデルにした茨田りつ子(役・菊地凛子さん)も登場しています。
気になるのが後に昭和のスターとして脚光を浴びた美空ひばりさんの存在です。
笠置シヅ子さんとは年齢が23歳離れているので見方としては親子ほどの年齢差です。
お二人には因縁があったとされています。
お互いに関わりがあったはずなのに美空ひばりさんのモデルが登場しないのは不思議ではないでしょうか?
今回はブギウギのモデルとして美空ひばりさんが登場しない事や笠置シヅ子さんとの因縁について紹介します。
スポンサーリンク
ブギウギのモデルとして美空ひばりさんが登場しないのは問題がある?
筆者は「ブギウギ」の本書を読んでいないので、実際にモデルとして美空ひばりさんが登場するのかは分かりません。
美空ひばりさんが登場しない事についてネットで囁かれていて、美空ひばりさんの事情を考慮した事で番組ではモデルとして起用しないのではないかと思いました。
勝手な憶測なので、もし美空ひばりさんのモデルが登場していたなら申し訳ありません。
ブギウギのモデルとして美空ひばりさんが登場しない事について記載していきます。
美空ひばりさんがモデルとして登場しないのは、ひばりさん自身が悪い訳では無いようです。
問題は、ひばりさんが過去に所属していた事務所や身内(弟)にあったようです。
ひばりさんが過去に所属していた芸能事務所は神戸芸能社で、社長は暴力団の山口三代目 田岡一雄(たおか かずお)氏です。
現代社会では暴力団が芸能事務所を立ち上げるなど、あり得ないことと思うかもしれないですが、当時は珍しいものでは無かったのでしょう。
世情がどんなものかは筆者も理解はできないですが、法的拘束力や警察に連行されていないところを見ると闇的組織が強くて法的なものは弱かったのでしょうね。
ひばりさんにとって、田岡一雄氏はデビューのきっかけとなった一人であるため恩人であり父親代わりのような存在だったのかもしれません。
田岡一雄氏は当時の神戸に影響力を持っていました。
神戸松竹劇場出演後に田岡一雄氏の元に挨拶に来た ひばりさん(当時10歳)を気に入っていたようですね。
続いて、ひばりさんの弟のかとう哲也さんについてですが身内にも問題があるようです。
ひばりさんの弟のかとう哲也さんは俳優や歌手としても活動していますが暴力団組員でもあったようです。
何故、暴力団組員なのかは分かりませんが、おそらく姉のひばりさんを気に入っていた田岡一雄氏の影響があったのではないでしょうか?
かとう哲也さんが所属していた暴力団は益田組という組で舎弟頭を務めていたようです。
更に、益田組は田岡一雄氏を組長とする山口組系列の暴力団でした。
かとう哲也さんは、1962年(昭和37年)に芸能界を引退されますが、後に賭博、拳銃不法所持、傷害・暴行などいった不祥事で何度か逮捕されています。
ひばりさんがブギウギのモデルとして起用されないのは、ひばりさんの周囲の方々が反社会的組織であるためだと思われます。
特にNHKでは、そんな闇な部分は出せませんし、現代の社会ルールに則って暴力団組織を取り上げたドラマ制作は流石にNGでしょうね。
ただ、何か勿体ない気もしますね。そんな美空ひばりさんの闇な部分を排除してドラマ制作しても良い気もしますが?
笠置シヅ子さんと美空ひばりさんの因縁とは?
笠置シヅ子さんと美空ひばりさんが実際にいつ頃に出会ったのかは分かりませんが、美空ひばりさんは笠置シヅ子さんの代表曲「セコハン娘」のモノマネでデビューしたそうです。
笠置シヅ子さんの代表曲「東京ブギウギ」の歌唱力があまりに上手いことから、ひばりさんは「ベビー笠置」と言われたようですね。
笠置シヅ子さんと美空ひばりさんの因縁は、笠置さん側がひばりさん側に笠置さんの代表曲を歌う事に制限をかけていた事が原因のようです。
本家の持ち歌ですから、そのように言われれば仕方ない部分もありますね。
後にひばりさんはアメリカのハワイで公演する事になります。
当時のひばりさんはデビューして日も浅く自身の持ち歌も少ない事から笠置シヅ子さんの代表曲を歌うことを決めていたようですが、笠置さん側から笠置さんの代表曲を歌う事を禁止されてしまったようです。
どうやら、笠置シヅ子さんも渡米公演する予定だったようですね。
だから、ひばりさん側に笠置さんの代表曲を歌う事を禁止したのでしょう。
後に渡米して笠置シヅ子さんが自身のヒットした代表曲を歌えば、どちらが本家なのかが分からないことから、とんでもない誤解を生む事になると考えての禁止だったのかもしれません。
しかし、禁止されたにもかかわらず、ひばりさんは笠置さんの代表曲を歌ってしまいます。
なるべく、ヒット曲は歌わなかったそうです。
ひばりさんは笠置さんのヒットした代表曲を歌えなかったことについては悲しかったようですね。
ハワイ公演後に日本に帰還してから笠置さん側や服部良一氏に追及されるようなことはないそうですが、ひばりさん、笠置さんは、益々軋轢が生じて不仲になっていたようです。
ただ、この軋轢は当のひばりさんや笠置さんが悪いのではなくて、ひばりさんの母である加藤喜美枝さんが娘を思う親心から出たものではないかという見方もあります。
娘が歌う事に制限をかけられた事が余程気に入らなかったのかもしれませんね。
喜美枝さんは、当時の業界のしきたりを理解できなかったのでしょう。
一方、芸能誌が世間の二人に対する話題にも問題があるの可能性もあります。
世間では芸能誌が二人を因縁深く書き立てる事で、不仲に導いているという見方もできます。
実際にお二人がどのような心情かは分かりませんが、少なくともお二人というよりは、ひばりさんの母 喜美枝さんと笠置さん側が心よく思ってはいなかったのではないでしょうか?
最終的には、ひばりさん側が謝罪し和解の方向に向かっていったそうです。
二人は親子ほどの年齢差がありますが、お互いをライバル視していた可能性くらいはあるかもしれません。
笠置さんも子供でありながら、ひばりさんの歌唱力が優れている事に嫉妬心があった可能性もあるのではないでしょうか。
禁止されてまで笠置さんの代表曲を歌うひばりさんも笠置さんをライバル視していたかは分からないですが、周囲の脚光を浴びたいという欲や願望があったのかもしれません。
お互い年齢は違いますが、同じ時代にスターとして存在したのは皮肉だったのかもしれないですね。
美空ひばりさんが笠置シヅ子さんよりも先にハワイ公演した謎?
先ほど、美空ひばりさんが笠置シヅ子さんよりも先にハワイ公演した事は記載しましたが、笠置シヅ子さんについてWikipediaを見ると、美空ひばりさんと笠置シヅ子さんが余計に因縁深くなったのは、渡米する前に笠置さんのマネージャーの存在がややこしく しているようにも見える気がするのです。
そのWikipediaの一文を紹介します。
『福島らにシズ子と服部の渡米計画の情報を流して、その直前のひばりのアメリカ巡業を企画させたのも山内であったという推測もある。』
引用:笠置シヅ子 アメリカ巡業とブギ禁止令より「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」
笠置さんのマネージャーを務めている男性が『福島らにシズ子と服部の渡米計画の情報を流して、その直前のひばりのアメリカ巡業を企画させたのも山内であったという推測もある。』と書いてあります。
『推測もある』ということなので憶測になりますが、この笠置さんのマネージャー(山内義富)を務めている男性というのは、ひばりさん側のスパイ的な役割を担っていたのではないでしょうか?
ひばりさん側の福島という人物は、笠置さんのマネージャー(山内義富)とは共に吉本興業に所属していた時期があり、お互いに深い関わりがあったと思われます。
つまり、元々は笠置シヅ子さんが先に渡米する事を分かっていた笠置さんのマネージャーは、その情報を先回りしてひばりさん側に伝えて急遽 ひばりさんが先に渡米(ハワイ)して公演したのかもしれません。
勿論、推測や憶測ですので実際は分かりません。
笠置さんのマネージャーを務めている男性はひばりさん側のスパイとして、笠置シヅ子さんを踏み台として追い落としを計ったという見方もできますが、あくまで憶測の域です。
ただ、笠置シヅ子さんのマネージャー(山内)には元々 問題があり、後に麻雀などの賭け事にのめりこむようになって多額の借金を背負っているのです。
更に麻薬にまで手を出してしまったそうです。
最終的には、笠置さんの貯金にまで手を出し横領したようですね。
結果、当然クビになるのですが、何故 笠置さんは貯金を横領されたのかというと、身の回りのことやお金の管理まで任せるほど信頼していたからです。
信頼していた理由は、笠置さんに作曲提供してくれた服部良一先生の知人で、また婚約者(吉本穎右)の親御さんが経営する吉本興業の社員であったことから絶大な信頼を寄せていたそうですね。
多額の借金を背負ったことで、美空ひばりさん側に笠置さん側の渡米をネタに情報を売って流したという見方もできますが、事実は分からないところです。
しかし、笠置シヅ子さんは運が悪かったとしか言いようがないですね。
服部良一先生の知人、婚約者の親御さんが経営する吉本興業の社員となると、誰でも笠置さんの立場になって考えたなら、信用してしまう傾向に陥るでしょうね。
いくら、知人や親しい、信用できると思ってもお金の管理は自分ですべきですね。
スポンサーリンク
まとめ
・ブギウギのモデルとして美空ひばりさんが登場しないのは過去の所属事務所や身内(弟)に反社会組織の存在があり、NHKで取り上げられない内容であるため。
・笠置シヅ子さんと美空ひばりさんの因縁については、笠置さんの代表曲を歌う事に制限をかけたことで、ひばりさんの母(加藤喜美枝さん)が娘を思う親心から笠置さん側を心よく思わなかった事などが原因。
以上、「ブギウギ」のモデルに美空ひばりさんが登場しない理由や笠置シヅ子さんとの因縁についてでした。
今後、朝ドラ「ブギウギ」に美空ひばりさんのモデルが登場するのかは分からないですが、出来れば闇な部分は描かないようにして登場してほしいところですね。