今、NHKで放送されている大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で源平合戦が繰り広げられていますよね。その中でも源義経が活躍する壇ノ浦の戦いは、一番の見どころだと思います。
この源平合戦のドラマは、大河ドラマ以外でも義経を題材とした作品がいくつもあるわけですが、その中でも壇ノ浦の戦いで義経が戦いの最中で見せている八艘跳びがあります。
私自身は少年時代に英雄視された源義経の一番の見せ場に心躍るものがありました。
しかし、今に考えてみると八艘跳びは現実に可能なのか?という疑問が残ります。そこで、現実に可能なのか?という事とかつて大河ドラマで義経を演じられていた役者の方々について私の私見で述べさせていただきたいと思います。
八艘跳びは可能なのか?
八艘跳びは可能なのか?という事ですが、大河ドラマや義経を題材としたドラマで描かれる義経は、颯爽としていて機敏な動作をしています。
実際は、どうであったのか?は、分かりません。
そこで、たまたまではありますが、2022年の5月4日にNHKで放送されていた佐藤二郎さんが所長として出演されている歴史探偵を拝見して考えさせていただきました。
私自身は、何気なく大河ドラマを視聴していたわけですが、歴史探偵を拝見していて戦乱時代の時代劇を演じられている役者の方々の苦労が分かります。
現実的に八艘跳びは無理です。
私は、武士が着用している甲冑である大鎧の重量を把握していませんでした。
鎧の重量が、20~30kgあると言われています。これで颯爽とした機敏な動作は無理があります。
NHK放送、歴史探偵の所長である佐藤二朗さんも鎌倉殿の13人で側近である比企能員(ひきよしかず)を演じられていますが、鎌倉殿を中心に側近が控えているシーンで佐藤さんは、衣服の下に甲冑を着用しているシーンがありました。
佐藤さんは、その状態で気持ちが悪くなったそうです。
着用しているだけでもこの状況ですから、普通に動くだけでも、かなりキツイはずです。八艘跳びを行うのは、夢物語です。
書物においても正史とされる「吾妻鏡」には、八艘跳びの内容は無いようです。どうやら、「平家物語」の脚色のようです。
歴史は、後世でより良く見せるために勝者側の勝利を誇張して伝える事は、よくある話です。
かつての大河ドラマ「壇ノ浦の戦い」源義経の描かれかた?
かつて大河ドラマの義経を題材とした作品で出演されていた役者の方々を調べて見ました。私自身も知らない作品があります。
- 1966年 源義経(義経役-7代目 尾上菊五郎)
- 1972年 新・平家物語(義経役-志垣太郎)
- 1979年 草燃える(義経役-国広富之)
- 1993年 炎立つ(義経役-野村宏伸)
- 2005年 義経(義経役-滝沢秀明)
- 2012年 平清盛(義経役-神木隆之介)
- 2022年 鎌倉殿の13人(義経役-菅田将暉)
以上の7作品で義経役を演じられている方々です。
全て存じている俳優さんですが、筆者自身がまだ生まれていない時代に放送されたものもあるので、視聴したことのない作品もあります。
7作品の中で、いろんな義経像を俳優の方々が演じられているわけですが、その中の映像の1作品で気になるものがありました。
1972年の新・平家物語の義経役を演じている志垣太郎さんです。
筆者の知るかぎりの志垣太郎さんは、失礼ながら面白いオジサンというイメージで、それも魅力の1つではあったのですが、当時の義経役の映像を視聴すると何と言って良いのか、とても眉目秀麗で男前で格好が良かったのです。
他に心に残る作品としては、17年前の2005年に放送された「義経」です。主演は、元タレントの滝沢秀明さんです。壇ノ浦の戦いでのライバルで平知盛を演じたのは、阿部寛さんです。
この2005年の「義経」で描かれた壇ノ浦の戦いは、平家物語のイメージで描かれていると思いますが、八艘跳びという言い回しをしているわけではないようです。
壇ノ浦の戦いで義経と知盛が共に切りあい、義経自身の体制が悪くなると義経の郎等(部下)が補助したり、また八艘跳びのイメージにあるような跳躍で知盛の攻勢をかわしています。
この時の映像は綺麗に描かれているように見えます。
余談ではありますが、この2005年の「義経」で義経の幼名である牛若丸→遮那王の子役を演じたのが、当時12歳であった神木隆之介さんです。
神木さんは、この大河ドラマから7年後の2012年の大河ドラマ「平清盛」で今度は義経役を演じています。
役柄としても、イメージに合っていたと思いますが、何だか不思議な感じがしますね。
今回の大河ドラマ「鎌倉殿13人」で義経役を演じるのは菅田将暉さんですが、菅田さんの演じる義経は快活で軍才のある血気盛んな若者という感じであり、思ったことをそのままの感情で表してしまうという少し子供じみた一面もあり、とても魅力的に感じます。
菅田さんの演じる義経が、壇ノ浦の戦いで八艘跳びの場面があるのか?ないのか?わかりませんが、どのような描かれかたをするのかが楽しみですね。
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