飛鳥・奈良時代の時代背景に疎くて詳しく知りたい方はいないですか?書物や書籍が苦手という方には漫画で知識を高めるのも良いかもしれません。
意外と飛鳥時代の聖徳太子の事績ついては深く語られているところがあるので、記憶として残っている方が多いのではないかと思います。(後々、聖徳太子の明記は無くなるはずです)
その後の歴史背景は中大兄皇子・中臣鎌足たちのよるクーデターと続いていくわけですが、何となく歴史の教科書を読んでいても周囲の人間関係や状況と言ったものが把握できない部分が個人的にありました。
そこで、歴史漫画で知識を採り入れるのもありではないかと思いました。飛鳥・奈良時代の個人的にオススメな漫画を紹介します。
あくまで、漫画の内容なので多少の歴史の食い違いはありますが時代背景や人間模様が少しは見えてくるのではないかと思います。
ご興味のある方はお付き合いください。
奈良・飛鳥時代のオススメな漫画 5作品
•女帝の手記
奈良時代の女性天皇のお話です。名前は阿部内親王であり天皇名記が孝謙・称徳天皇です。彼女は日本史上初の女性皇太子で天皇位に二回即位(重祚・ちょうそ)しました。
父は有名な奈良の大仏作りを命じた聖武天皇であり、母は藤原不比等の娘の安宿媛(あすかべひめ・後の光明皇后)です。二人とも藤原氏の血筋でもありました。
彼女は一度目の即位は藤原氏の傀儡として生きますが、二度目の即位は自分の理想のために生きます。
後に反乱を起こす藤原仲麻呂(恵美押勝)、彼女を支える弓削道鏡(ゆげのどうきょう)•吉備真備(きびのまきび)、和気町の銅像として有名な和気清麻呂公などが登場して様々な人間模様が描かれていきます。
スポンサーリンク
•天上の虹(持統天皇物語)
飛鳥・奈良時代を生きた女性天皇のお話です。彼女の名前は鸕野讃良皇女(うののさららのおうじょ・後の持統天皇)です。
父は後に乙巳の変を起こす中大兄皇子(なかのおおえのおうじ・後の天智天皇)であり、母は蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらやまだのいしかわまろ)の娘の遠智娘(おちのいらつめ)です。
乙巳の変の後々に謀反を疑われた祖父・蘇我倉山田石川麻呂を父に殺され、母は狂死しました。
月日が流れて父の命令により父の弟である叔父の大海人皇子(おおあまおうじ・後の天武天皇)に姉の大田皇女と共に嫁ぎます。
その後、父と夫(叔父でもある大海人皇子)の確執から次世代に引き継がれて起こった壬申の乱や後の政権運営を担っていく持統天皇の生涯が描かれていきます。
この漫画の特色として万葉集の心情が採り入れられているので、より人間模様がわかるのではないでしょうか。
スポンサーリンク
•天智と天武
天智天皇と天武天皇の兄弟による確執が描かれた作品です。弟の天武天皇を主人公のように描かれている感じがありますが、兄の天智天皇の喜怒哀楽な心情もしっかりと描かれています。
この作品も乙巳の変や壬申の乱の背景や人間模様においても自国だけでなく他国(百済と新羅)の人物の心情まで描いています。
作品内で個人的に感じたものとして、唐・新羅連合軍と戦った白村江の戦いのスケールの大きさが良かったと思います。
天智と天武は母は同じで宝皇女(皇極・斉明天皇)ですが、父はお互いに違います。
史実では二人とも同じ父(舒明天皇)ですが、この作品内では異父設定となっています。
弟の天武の父ですが、作品内で重要な人物であるため非常に驚くのではないでしょうか。
スポンサーリンク
•長屋王残照記
長屋王は奈良時代に活躍していた人物です。彼は天武天皇の孫であり、父は高市皇子(たけちのおうじ)、母は天智天皇の娘の御名部皇女(みなべのおうじょ)です。
この作品での長屋王は父である高市皇子と同じく生真面目で優秀な人物として描かれています。後に藤原不比等の息子たちである藤原四兄弟と対立するのですが、最終的に政争に敗れてしまう不遇な人物ででもあります。
史実にある長屋王の変には、いくつか疑問に感じられるところもありますが、作品内で描かれる長屋王の心情が少しでも理解できるのではないでしょうか。
スポンサーリンク
•天の果て地の限り
飛鳥・奈良時代を生きた額田女王(ぬかたのおおきみ)を主人公にしています。万葉集の歌人として有名な人物ですが、二人の天皇の妻となっていることから複雑なものがあります。
初めは弟の大海人皇子に嫁ぎ、後々に天智天皇に嫁ぎます。三人の微妙な三角関係を詠ったものが万葉集に残されています。
この作品も天上の虹と同様に万葉集を詠ったものが描かれているので、人間模様の心情に寄り添えるのではないでしょうか。
スポンサーリンク
まとめ
飛鳥・奈良時代の背景がわかりやすい オススメ漫画を5作品を紹介しました。時代としては、聖徳太子亡き後の時代から奈良時代の作品です。主に天智天皇と天武天皇の確執が多く採り上げられています。
気がかりな点としては、これらの作品は少女漫画であることです。女性が読んで学ぶには良いですが、男性には抵抗があるかもしれません。
特に天の果て地の限りの作品の画風は少女漫画が色濃く出ていることから、男性目線で見ると好まない傾向があるかもしれません。
男性が書店で購入するのは、抵抗があると思いますので電子書籍をオススメします。
記事にお付き合いいただきありがとうございました。