最近のYouTube動画でアニメの北斗の拳や蒼天の拳などを視聴したり原作の漫画も懐かしい思いで読んだりしていたのですが、少し不自然な部分が見受けられたので、少年時代に読んで感じた事などにもついて、いくつか述べさせていただきたいと思います。
1.ケンシロウの生誕地について(蒼天の拳では生誕地が違う)
ケンシロウの生誕地についてですが、原作漫画の北斗の拳だけを読んでいくと別に不自然な事はありません。
ケンシロウの故郷は修羅の国とされており、ラオウが赤子のケンシロウを抱きながらトキと共に海を渡り北斗神拳伝承者のリュウケンのもとに向かおうとしている場面が描かれています。
しかし、蒼天の拳の第一話で描かれている赤子のケンシロウは日本で生誕しており名前の名付け親もリュウケン(霞 羅門)が付けた事になっています。
北斗の拳に描かれている修羅の国に明確な国名までの記載は一切、書かれていませんが、元斗皇拳のファルコが海を渡る前に修羅の国の事を四千年の歴史をもつ拳法と語っているところから修羅の国は中国大陸である事は間違いないでしょう。
少し考えてみたのですが、仮にケンシロウが日本で生誕したとして理由あって修羅の国(中国)へ渡り、そこから日本に戻ったという仮定を考えましたが、赤子の状態で北斗の拳の世情や世界観で見るとありえないと思いましたし、何よりも北斗神拳を伝授してもらうリュウケンが日本に居るわけですから何も苦しい思いをしてまで修羅の国に渡る意味がわからなくなってしまいます。
この事からケンシロウの生誕地の矛盾(蒼天の拳の世界観から見て)については、誠に失礼ながら監修の武論尊先生の設定ミスではないかと思っております。
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2.核戦争時にケンシロウとユリアの命を守るトキについて
この場面の内容はトキが病を発症した事と北斗神拳伝承者候補から外された経緯が描かれています。
核爆発が起こる前に地下壕(シェルター)へ向かい地下壕に入ろうとすると、入れるのは二人までと言われてトキは咄嗟に地下壕にケンシロウとユリアを押し入れて自らを犠牲にして二人の命を守ります。
二週間後にトキは死の灰を浴びた状態で見つかり病を発症するという、とても泣けてくるような美談であります。
確かに泣けてくる内容なのですが、私はもう一度、読み返して見てある事に気付きます。
私は少年時代に
という思いがありました。
別に原哲夫先生の描きを否定するつもりはありません。
3.ラオウとトキの両親について
ラオウとトキの両親についてですが、修羅の国編のラオウとトキの兄であるカイオウの少年時代を読んでいくと不可解な事に気付きます。
カイオウ、ラオウ、トキ、サヤカの四兄弟(サヤカは妹)の母は燃え盛る凱武殿の本堂に残されたヒョウとケンシロウ兄弟を救ったことで亡くなってしまいます。
父については語られてはいませんが、両親は修羅の国に存在していたという事になります。
では、ラオウとトキが闘う前に見た両親の墓というのは何だったのでしょうか?トキは確かに両親の墓と言っています。
両親が存在していたとされる場所が矛盾しています。実際に両親はどこに存在していたのでしょうか?トキの語っているところも気になります。
仮にトキの語っている状況で進めていくと、ここで(おそらく日本)生まれ育った後に両親と共に修羅の国(おそらく中国大陸)へ渡り、その後に兄ラオウと赤子のケンシロウと共に海を渡り、リュウケンの養子となったということでしょうか?
この話にしても設定に無理があります。失礼ながら、これは武論尊先生の設定ミスではないでしょうか?
4.北斗宗家のケンシロウの従者? 黒夜叉について
北斗宗家の従者の黒夜叉についてですが、失礼ながら私は黒夜叉のキャラクターの存在は別に無くても良かったのではないかと思っています。
黒夜叉を存在させるのであればキャラ設定をもう少し考えるべきではないでしょうか?
黒夜叉が現れてケンシロウに自分自身の素性を語っている場面があります。北斗宗家のケンシロウの永遠の従者である事とケンシロウ(赤子)が海を渡った日より、ずっとを待っていたという事です。
黒夜叉がケンシロウに自分自身の事を語っていますが、私は黒夜叉の語っている言葉を不快に感じました。私の勝手な思いですが、ケンシロウはこれまでに強敵と闘い苦難な道を乗り越えています。
シンがユリアを連れ去った時にケンシロウは無残な死に目にあいながら、自力で生き残っていますし、サウザーとの初戦においても体中を切り刻まれて瀕死な状態であり、その後はシュウの息子のシバやラオウに助けられています。
その場面が私の頭に残っているので、ケンシロウの従者というのであれば、「何で?少年期のラオウ、トキ、赤子のケンシロウと共について行かなかったのか?」とツッコミたくもなります。
共について行けばケンシロウの苦難な生き方も楽であるでしょうし、闘いに敗れても救うことができたと思ってしまうのです。
少し思い込みが過ぎてしまい申し訳ありません。
まあ、これでは物語としては成立しませんよね。
後付けの設定として北斗宗家に携わる人物を誰かしら設定して入れておきたかったのかもしれませんが、あのままのキャラクター設定でいくのであれば黒夜叉の存在は必要ないと思うのです。
黒夜叉を存在させるのであればケンシロウの従者にするよりヒョウの従者として扱った方が良かったのではないでしょうか?
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まとめ
4つの疑問について述べさせていただきましたが、特に筆者が気になるのが3つ目のラオウとトキの両親についてです。
両親の墓が特に不可解です。憶測ですが、北斗の拳の人気が影響しているのだと思われます。
原作者の武論尊先生と原哲夫先生も長期的な連載になることなど想定していなかったのではないかと思います。
北斗の拳はラオウを倒して終了であっても名作として充分でした。
そこで、終了しているのならラオウとトキの両親の墓について疑問に感じることはありませんでした。
おそらく、北斗の拳の人気があることから、打ち切りしたくないという編集者の意図的な考えがあったのではないでしょうか?
そうなると、物語を考えることに対して無理や不都合な点が出て来ることも可能性としてありえます。
北斗の拳は最終的に最後がツマラナイ物語で終了してしまったと私は思います。修羅の国編がありましたが、カイオウが倒されたところで終了するべきでした。
修羅の国編でさえ疑問に感じられる部分は少なからずありましたが、あの場面で終了しても最高の名作として残ったと思います。
更に続編で続けたのは、最後を台無しにしてしまったと思っています。
編集者の意図があったのかどうかは分かりませんが、名作として残すのであればラオウを倒して終了で充分でした。
そこで、終了していれば疑問に感じることはなかったと考えれらます。(蒼天の拳のケンシロウ生誕地については別ですが)
以上が、北斗の拳の疑問に対する私の思いと考えです。お付き合いいただきありがとうございました。