世界の何だコレ!?ミステリーで『遠く離れた場所なのに青森と鹿児島のなまりが似ている!?』ことについて取り上げられていますね。
遠く離れた場所なのに方言が似ているなど不思議に感じます。
今回は青森と鹿児島のなまりは似ている点や2県に何かしらの関わりがあるのかについて調べてみました。
ただ、結論としては何故 似ているのかの根拠は分からないので、何かしらの繋がりの可能性があるという事だけです。
青森と鹿児島のなまりは似ている点?
青森と鹿児島のなまりは似ているのかについては不思議に感じるかもしれませんね。
以前に別番組の「秘密のケンミンSHOW」で鹿児島県ではありませんが、宮崎県の宮崎弁と青森県の津軽弁が似ているというものが紹介されていました。
ただ、この時に使われていた方言は宮崎弁の中の西諸弁という宮崎県小林市で使われている方言でした。
因みに西諸弁というのは、基本的には、諸県弁(もろかたべん)と呼ばれていて、「小林市」「えびの市」「高原町」などで話されていますが、この市町内では「西諸弁」と呼ばれているそうです。
「秘密のケンミンSHOW」の番組では最終的に本当に似ているのかについて、青森県の津軽弁を話す方たちと宮崎県の西諸弁を話す方たちとで実験をしています。
聞いていると、わずかな違いはあるものの似ている点もあり、お互いに通じているようでした。
お互いのイントネーション(話す時の声の上がり下がりの音の変化のこと)やアクセントが似ているようです。
青森県の津軽弁を話す方たちと宮崎県の西諸弁を話す方たちの会話に興味のある方はYouTube動画で確認してみてください。
*秘密のケンミンSHOW極(津軽弁と西諸弁の会話)のYouTube動画は、こちらです。
・YouTube動画URL/https://www.youtube.com/watch?v=xXu8kV0m0Hw
秘密のケンミンSHOW極のYouTube動画をご覧いただくことで詳細情報を確認することができます。
鹿児島県とは、関係ないと思われる宮崎県小林市の西諸弁と青森県の津軽弁が似ている点について先に余談ながら触れました。
何故、先に鹿児島県の事について触れなかったのかと言うと宮崎県小林市から鹿児島県鹿児島市の距離は約92㎞なので、近い距離とは言えないかもしれませんが何かしらの関係があるのではないかと見て、津軽弁と西諸弁の会話について先に触れておきました。
先ほど、お互いのイントネーションやアクセントが似ている点について触れましたが、これは鹿児島でも同じ事が言えるようです。
アクセントでは鹿児島だけでなく、九州には特有の二型アクセント(にけいアクセント)という発音があるそうです。
その言葉の発音が「低低低高低」のような発音との事です。
これが、東北の青森県の津軽弁だと低から始まり、ある部分から高くなり、その後も高いまま続くのだそうです。
感じとしては、「低低低高」というような発音になるので、何となく鹿児島県と青森県の方言が似ていると感じるのではないでしょうか。
2県の日常生活で使われている方言で似ているものもあるようです。
例えば、標準語だと「体調が悪い、具合が悪い」という状態を青森だと「あんべが悪い」となり、鹿児島だと「あんべがわりがよ〜」となるそうで、どちらも意味が同じで とても似ていますね。
実際に鹿児島と青森の方言が似ているという声もあります。
鹿児島弁と青森弁めっちゃ似てる
— ねこ (@k8rns) January 3, 2018
青森弁と鹿児島弁って、イントネーション似てるね。
— のり (@amibusted) July 24, 2018
青森弁と鹿児島弁ってイントネーションちょっと似てる?どっちにしても何しゃべってるかわからないけど、方言って好きです。言葉に生活感があるよね。
— ぴんくどるふぃん (@beyond_ginger) August 9, 2014
中には鹿児島と青森の方言を聞いて似ている気がするけど、方言を理解していない人からするとサンドウィッチマンじゃないですけど、「何言ってるか分からね~」みたいな状態になりますよね。
ただ、世界の何だコレ!?ミステリーでは鹿児島県内と青森県内の中の どこの地域の方言が紹介されて、似ていると言っているのかは分かりません。
鹿児島県内の方言は九州南西部の「薩摩」と東の「大隅」、青森県内の方言は青森県西部地域の「津軽弁」と東部地域の「南部弁」などがあります。
更に下北半島の「下北弁」もありますから、2県内のどこの方言が紹介されているのかが気になるところです。
青森県の方言は一般的には津軽弁を指すことが多いですから津軽弁が紹介されているのではないでしょうか?
青森と鹿児島の2県に何かしらの関わりがあるのか?
青森と鹿児島の2県に何かしらの関わりがあるのかについて調べてみました。
以下の事について触れていきます。
・1.江戸時代に薩摩藩と弘前藩では密貿易の交流があったのかも?
・2.方言周圏論の影響がある?
・3.南部信順は鹿児島と青森の2県に関係がある?
・4.古代の縄文人が鹿児島と青森の2県に関係があるのかも?
※ただ、あくまでも可能性といった憶測なものなので、鵜呑みにはしないでください。
江戸時代に薩摩藩と弘前藩では密貿易の交流があったのかも?
江戸時代は鹿児島は薩摩で、青森が弘前藩(通称 津軽藩)や一部の地域は南部藩であることを認識している人は多いと思います。
これは低い可能性でしかありませんが、江戸時代に薩摩藩と弘前藩で密貿易の交流があったのではないかということです。
薩摩には「鹿児島港」「山川港」「坊津」と3つの貿易港があり、琉球王国や中国と貿易しています。
弘前藩には「青森港」があり、サハリンやロシアと貿易していたとも見られています。
薩摩藩と弘前藩では密貿易の交流があったという資料や情報はありませんが、可能性はゼロではない気もします。
というのも、仙台藩主の伊達政宗が行った貿易が念頭にあるからです。(徳川家康の許しを受けての外交です)
伊達政宗は江戸時代になっても幕府転覆を狙っているという説があります。
大国イスパニア(スペイン)に慶長遣欧使節を派遣して交易することで、その軍事力を背景に幕府転覆を狙ったのではないかという説もあるようですが定かではないです。
実際にイスパニアへ使節を派遣して遠い異国の地に貿易を求めているのは事実ですから、薩摩藩と弘前藩で密貿易の可能性があれば言語が似ていてもおかしくないかもしれません。
ただ、先ほど記載したように琉球王国や中国、サハリンやロシアなどの貿易とはわけが違い、薩摩藩と弘前藩は幕府の監視が厳しいと思われます。
お互い(薩摩藩と弘前藩)に江戸から北と南で遠く離れていますが、どのルートで交流するにしても感づかれやすいので可能性は低いと考えています。
方言周圏論の影響がある?
方言周圏論(ほうげんしゅうけんろん)って何?と思われるかもしれないですね。
これは、柳田國男(やなぎた くにお)氏という民俗学者の著書『蝸牛考(かぎゅうこう)』の中にある理論です。
因みに『蝸牛考(かぎゅうこう)』の蝸牛(かぎゅう)というのは、あの小さなカタツムリの事で、柳田國男氏はカタツムリの呼び方について地方の方言でどのような呼び方をするのかについて調査して結果発表された学者です。
方言周圏論の理論に青森と鹿児島の方言に何の関係があるのかと言うと、、
『方言の語や音などの要素が文化的中心地から同心円状に分布する場合、外側にあるより古い形から内側にあるより新しい形へ順次変化したと推定するもの。見方を変えると、一つの形は同心円の中心地から周辺に向かって伝播したとする。』
引用:方言周圏論「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より
とあるように、『方言の語や音などの要素が文化的中心地から分布』となっていますから、文化的中心地から、いろんな地方や地域に方言が広がり青森と鹿児島にも及んだという事になります。
また、『古い形から内側にあるより新しい形へ順次変化したと推定する』とありますから、古い方言や言語などが新しい形へ順次変化したとあるので、方言も地方によっていくらか違いがあるのだと思われます。
『文化的中心地』というのは時代によって違いますが、例えば古代の飛鳥時代であれば奈良の飛鳥や大阪の難波宮(なにわのみや)など、平安時代なら京都の平安京が都となっていますから、それぞれの時代の方言や言語が都から遠い青森や鹿児島にまで広がったのでしょう。
飛鳥時代の大和言葉の訛りは特に古い言語ですから、進化しながら遠くの地方地域で根付いたのかもしれません。
南部信順は鹿児島と青森の2県に関係がある?
南部信順(なんぶ のぶゆき)って誰?と思うかもしれないですね。
南部信順は南部藩の支藩である陸奥国(むつのくに)八戸藩の第9代目藩主です。
南部信順は元々は薩摩藩8代藩主の島津重豪(しまづ しげひで)の十四男で、八戸藩の第8代藩主である南部信真(なんぶ のぶまさ)の婿養子として迎えられました。
何故、婿養子に迎えられたのかというと南部信真には2人の実子がいましたが、家督相続する前に2人とも早くに亡くなったために信順が薩摩藩から八戸藩の婿養子となりました。
この婿養子に鹿児島と青森の2県に何の関係があるかはお分かりになると思いますが、薩摩藩から信順に従ってきた家臣がいると考えられます。
この経緯から八戸藩に信順と元薩摩藩士の家臣が移住したことで方言や言語に関わりがあるのかもしれません。
ただ、八戸藩の地域は現在の青森県だけで見ると「青森県八戸市」「青森県南部町」「青森県階上町」だけとなります。
この地域だと南部弁が主な方言となります。
同じ青森県で西の津軽弁と東の南部弁はある程度は通じるようなのですが、微妙にイントネーションに違いがあるようです。
信順と家臣が移住したことで青森県南東部の一部地域には薩摩の方言に関わりがあるかもしれませんが、南東部以外の青森県全域に関わりがあるかというと微妙かもしれないですね。
古代の縄文人が鹿児島と青森の2県に関係があるのかも?
これはQuoraサイトで上智大学大学院の文学研究科史学専攻を専攻されていた方のものです。
『鹿児島弁が東北弁に似ている』ことについての質問回答でした。
そこで述べられているのは、古代の縄文人が渡来人によって混血となった地域もあれば、混じわりの無い純血な縄文人も存在しているとの事です。
特に沖縄や九州は純血な縄文人であるそうです。
そして、平安時代に東北で異民族扱いされていた東北で蝦夷(エミシかエゾ)と呼ばれた人々は異民族などではなく、九州の純血な縄文人の子孫だというのです。
九州と東北の先祖は同じであるという事になりますから、古代の縄文人が鹿児島と青森の2県にも関係がある可能性が出てくるのではないでしょうか。
ただ、16500年前の事ですから先祖の縄文人の言語が現在とそっくり同じということは先ずないのではないかと個人的に思います。
どちらかというと、先ほど記載した「方言周圏論」や八戸藩の婿養子となった「南部信順」のほうが信憑性があるのではないでしょうか。
『鹿児島弁が東北弁に似ている』ことについて気になる方はQuoraサイトで確認してみてください。
*Quoraサイト(鹿児島弁が東北弁に似ている)は、こちらです。
・QuoraサイトURL/https://jp.quora.com/%E9%B9%BF%E5%85%90%E5%B3%B6%E5%BC%81%E3%81%8C%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%BC%81%E3%81%AB%E4%BC%BC%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B
Quoraサイトをご覧いただくことで詳細情報を確認することができます。
まとめ
青森と鹿児島のなまりは似ている事や2県の方言に関わりがあるのかについて調べてみました。
2県の方言に関わりがあるのかについての結論は分かりませんが、何かしらの繋がりはあると見ています。
青森と鹿児島のなまりは似ている事については、、
*お互いのイントネーションやアクセントが似ている点がある!
・鹿児島のアクセントは「低低低高低」のような発音!
・青森県の津軽弁は「低低低高」のような発音!
2県の方言に関わりがあるのかについては、、
・1.江戸時代に薩摩藩と弘前藩で密貿易の交流があった可能性は低いかも?
・2.方言周圏論では飛鳥時代や平安時代などの都からの方言、言語が影響している可能性がある?
・3.南部信順が鹿児島と青森の2県に関係があるのは、薩摩から付き従った家臣が移住したことが後の地域に影響しているのかも?
・4.古代の縄文人が鹿児島と青森の2県に関係があるのは、先祖が同じだったから!
以上がまとめです。
※ただ、記載したものは あくまでも可能性といった憶測なものなので、鵜呑みにはしないでください。