元宝塚歌劇団の女優である毬谷友子(まりや ともこ)氏は、近年、政治的な発言を頻繁に行っており、その中で日本共産党に言及することも少なくありません。
著名人による政治的意見の表明は常に高い関心を集め、様々な議論の対象となります。
本記事は、この注目すべき出来事について、感情論や一方的な批判を排除し、毬谷氏の発言の事実、経緯、そして背景にある理由を客観的に整理し、正確に解説します。
1. 毬谷友子氏のプロフィールと経歴について
「共産党はまるで困った人のために自分の顔を分けてあげちゃう正義の味方・アンパンマンのようだと、本当に思いました」(俳優 毬谷友子さん)。ホントに!私もそう思います。
— 川上芳明 #日本共産党推し (@Only1Yori) October 27, 2017
10/27しんぶん赤旗「総選挙結果うけて」 #日本共産党 pic.twitter.com/qf2HupDats
毬谷友子氏のプロフィールと経歴について、簡単に記載しておきます。
- 本名、矢代友子(やしろ ともこ)
- 1960年3月25日生まれ
- 東京都港区出身
- 元宝塚歌劇団雪組の娘役
- 父は劇作家の矢代静一氏
- 四谷雙葉学園卒業、カトリック信者
- 芸術選奨文部大臣賞新人賞、芸術祭優秀賞などを受賞
- 宝塚退団後、女優として活動
- 東海テレビの昼ドラ「赤い糸の女」「天国の恋」などで印象的な演技
- バラエティ番組でも活躍
2. 毬谷友子氏が政治発言を始めたきっかけ
毬谷氏が政治発言を始めたきっかけは、「震災による意識の変化」と「震災からの具体的な行動」の2つのことが挙げられます。
2-1. 震災による意識の変化
毬谷氏が政治発言を始めたきっかけは、2011年3月11日に起きた東日本大震災です。
震災後、毬谷氏自身が「震災うつ」に陥ります。
この経験こそが社会問題への関心を高めるきっかけとなりました。
赤旗インタビューの証言では、震災後について次のように語られています。
『3・11後、ツイッターを始めて、新聞の1面トップが実はそのときの日本で最大の問題ではないということを知りました』
引用元/@sagawa0806
| *参考元 | URL |
|---|---|
| 日刊ゲンダイ | https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/150772/2 |
2-2. 震災からの具体的な行動について
毬谷氏の具体的な行動については、ラジオの声に救われた経験から、被災地支援活動を開始しました。
被災地の子どもたちへの絵本の読み聞かせなどのボランティア活動をされており、震災後の発信では赤旗インタビューにもあるように原発の危険性や憲法9条改正反対などの見解を述べています。
毬谷氏にとって3.11は、単なる自然災害ではなく、日本社会の構造的問題に目を向けるきっかけとなった転機だったのです。
3. 共産党に言及した2017年のインタビューについて
2017年衆議院選挙後に掲載されたこのインタビューで、毬谷友子氏は日本共産党について詳しく語りました。
この発言が大きな話題となり、現在でも注目され続けています。
具体的なインタビューの内容は以下の通りです。
- 立憲民主党躍進と共産党の役割について
「自民党色のある方々が抜けて信頼できる党ができました。でも、それを支えたのは共産党です。」
- 共産党への評価
「共産党は議席は減らしましたが、株はあがったと思います。いろんなことがあっても長い歴史の目で見れば大英断でした。国会では、味方も増えました。」- アンパンマンに例えた評価(最も注目された発言)
「身を削って、誰かのために、『共産党』という名前があるばかりに偏見をもたれる人もいるのに、そんなことを気にしないで、勇気をくれて目の前の人を助けるアンパンマンのようだ」「共産党はまるで困った人のために自分の顔を分けてあげる姿、アンパンマンのようだと、本当に思います。」
- 野党共闘への評価
「みなさん、ずっと『野党共闘』といってやってきたけれども、そんなときに票を分け合うことにしたって、『共産党』というだけでどうしても…という人がいっぱいいたときに、その人の候補を応援する」「これから野党としっかり力を合わせて、新しい政治を起こさなければと思います」
※一部分を抜粋しています引用元:しんぶん赤旗/https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-10-27/2017102701_08_1.html
4. 共産党に言及した発言の背景(野党共闘と候補者調整)
毬谷氏の発言を理解するためには、2017年衆院選における政治状況を把握することが重要です。
2017年衆院選での状況や毬谷氏が評価したポイントについて簡単に触れておきます。
- 共産党は多数の小選挙区で候補者を取り下げ
- 野党共闘を優先し、立憲民主党などの候補を応援
- 結果として立憲民主党が野党第一党に躍進
- 共産党自身は議席を減らすという「自己犠牲」的な選択
- 長期的視点:自党の短期的利益よりも「反自民」という大きな目標を優先
- 戦略的判断:「共産党」という名前への偏見を理解した上での候補者調整
- 献身的姿勢:立憲民主党躍進の「縁の下の力持ち」としての役割
この選挙戦略について、毬谷氏は「アンパンマンが自分の顔を分けてあげる」という比喩で表現し、共産党の自己犠牲的な政治判断を高く評価したのです。
5. その後の政治的発言活動について
2017年のインタビュー以降も、毬谷友子氏はX(旧Twitter)で継続的に政治的発言を行っています。
主な発言対象は以下の通りです。
- 参政党への反論:神谷代表の「高齢の女性は子どもが産めない」発言への反論
- 日本保守党への反発:百田尚樹氏の「子宮摘出」発言への反発
- 新たな自民党政権への発言:高市早苗氏の「JAPAN is back」発言への皮肉
- 維新の会への発言:大阪府の政策や吉村知事への反論
また、毬谷氏が発信した主なテーマは以下のものがあります。
- 憲法9条の保護
- 原発問題への関心
- 女性の権利擁護
- 政治家の発言への監視と反論
これらの発言から、毬谷氏の政治的スタンスは一貫してリベラル寄りであり、権力に対する反論的姿勢を維持していることがわかります。
最近では高市早苗氏に発言した内容が注目されていますね。
「JAPAN is back 」
— 毬谷友子 🕊 TOMOKO MARIYA (@mariyatomoko) October 7, 2025
「日本は後退。」
って、御本人が言っていましたね。
😭 pic.twitter.com/SpXRjIeYLn
| *参考元 | URL |
|---|---|
| 中日スポーツ | https://www.chunichi.co.jp/article/1093743 |
| 日刊スポーツ | https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202411110000250.html |
| Yahoo! ニュース | https://news.yahoo.co.jp/articles/d4ce32cd99b883f5ad7b4fc251d77c114bc1de2d |
| @mariyatomoko | https://x.com/mariyatomoko/status/1965049145372340725 |
6. 毬谷友子氏は共産党員なのか?支持者なのか?
毬谷友子氏の共産党を支持しているように見受けられますが、その関係性については、正確な情報を整理する必要があります。
6-1. 毬谷氏の公式な立場
毬谷氏の公式な立場については、以下の通りです。
・本人のプロフィールには共産党員との記載なし
・しんぶん赤旗への複数回のインタビュー出演
・共産党への明確な支持表明はあるが、党員であるかは公表されていない
6-2. ネット上での指摘について
毬谷友子氏について、一部では「共産党員」との指摘もありますが、これについて確認できる公的な情報はありません。
少なくとも「共産党支持者」「シンパサイザー」であることは、発言内容から明らかです。
重要なのは、党員であるかどうかよりも、毬谷氏が2017年の野党共闘という特定の政治状況において、共産党の判断を高く評価したという事実です。
7. 毬谷友子氏の発言に対する賛否両論と社会的反響
毬谷友子氏の政治的発言に対しては、様々な反応が寄せられています。
支持する声と反論的な声を簡潔にまとめておきます。
7-1. 毬谷友子氏の発言を支持する声
7-2. 毬谷友子氏の発言に対する反論的な声
賛否はあるものの、毬谷氏の発言は「芸能人の政治発言」について社会的な議論を促進するきっかけとなっています。
民主主義社会における表現の自由と社会的責任のバランスについて考える機会を提供しているといえるでしょう。
| *参考元 | URL |
|---|---|
| @fuanman | https://x.com/fuanman/status/1008204443639091200 |
| @re_mebius_2022 | https://x.com/re_mebius_2022/status/1852326984703148190 |
まとめ(毬谷友子氏の政治発言の本質)
毬谷氏の正義感に基づく行動については、政治発言の根底にあるのは、3.11東日本大震災という個人的な体験から生まれた社会問題への関心です。
「震災うつ」という深刻な体験を経て、日本社会の構造的問題に目を向けるようになった彼女の姿勢は、単なる政治的なポジション取りを超えた、真摯な問題意識の表れと言えます。
彼女の共産党の言及での意味については、2017年のインタビューにおける共産党への評価は、特定政党の党員・支持者としての発言というより、「野党共闘」という政治手法への評価として理解すべきでしょう。
自己犠牲的な政治判断を「アンパンマン」に例えた比喩的表現は、政治的計算を超えた人間的な共感に基づくものと考えられます。
毬谷氏の継続的な政治発言は、芸能界という特殊な環境において政治的意見を表明することの困難さを乗り越え、一市民として社会に参画する意志の現れです。
その発言内容の是非は別として、多様な立場からの政治的議論を促進する役割を果たしています。
毬谷氏のSNSでの発言は今後も注目され続けるでしょう。
芸能人の政治的発言の是非、表現の自由と社会的責任のバランス、そして民主主義社会における多様な声の重要性について、彼女の存在は象徴的な意味を持ち続けると考えられます。
以上が、毬谷氏は なぜ共産党に言及したのかについての発言内容をまとめたものです。
※本記事は公開されている情報を基に、客観的な事実の整理と分析を行ったものです。政治的な立場や価値判断については、読者の皆様の判断にお任せいたします。
