整体師を本職にと考えている方はおられるでしょうか?整体師にも国家資格か民間資格とありますが、私は民間資格はあまりオススメしません。
私自身も20年前に民間資格の専門学校で学んでいました。
そこで今回は私が体験した民間資格取得をするまでに学んだことやデメリットについてなどを語りたいと思います。
結論から言いますと民間資格はオススメできないので国家資格を取得するほうが良いと思っています。
ご興味のある方はお付き合いください。
整体師 民間資格取得までの経緯についての私感
*あくまで私が体験した民間の専門学校ですので、他の民間専門学校とは違う部分が多々あると思います。
•3つのプラン:矯正科コース(50回) 師範科コース(100回) 教師科コース(150回)
この専門学校を学ぶにあたって3つのコースがありました。矯正科コース、師範科コース、教師科コースの3つです。
これらのコースは学ぶ内容自体は同じですが学べる回数が違うだけでした。(以外といい加減です)
•学習の割合: 実技が8割で教養(知識)が2割
この整体学校での学習は実技を主体とするものでした。実技が8割で教養(知識)が2割というような感じです。
実技は良いとして教養(知識)が2割というのは少なすぎです。教養(知識)については教科書、ビデオテープ(実技内容)、セミナー(たまにある程度)があります。
教科書には人体の骨格から筋肉に関わる組織などの記載はありますが、効能や改善効果についての理論が今ひとつ欠けていたように思えます。
•施術方法: 肘を重点に扱う 時には体全体を使用しての施術もある
この整体の特徴は手や指をあまり使わず肘を重点に扱うものでした。
手や指を主に扱うとさすがに疲れることから、肘を重点にすることで楽な態勢で施術をできるところがこの整体の魅力でした。(肘の力加減を自分で調整しないといけませんが)
時には体全体を使用しての施術もあり、カイロプラクティックのようにバキバキと音が鳴る施術もあります。
危険な技は熟練な方のみしかできませんでした。基本は肘のみです。
•施術練習相手:先生、生徒さん、お客様(ある程度の施術ができてからです)
施術練習相手は当然ながら先生と生徒さんなのですが時々、先生が施術されているお客様を施術する場合もありました。
先生が施術されているお客様なので、さすがに練習というわけにはいかないので緊張します。勿論ある程度の施術ができるようになってからです。正直に冷や冷やしました。
•卒業で認定証書を授けられる:それぞれの科のコース回数終了で授けられる
それぞれの科のコース回数終了で授けられることから、現時点での能力を見て判断して授けられるというものではないので、このあたりがいい加減なところです。後は地道に努力しなさいという教えです。
しかし、見捨てるというものではなく希望があればセミナー参加や更に上のランク(師範科、教師科を受けてない人)を目指せる人は学習してもらうものもありました。
この民間整体専門学校のデメリットについて
•開業する人はいいが就職は自分で探さないといけない
民間の整体専門学校は学んでも必ずしも就職口があるわけではありません。就職を望む人は専門学校卒業後に就職口があるのかを確認しましょう。
•教養(知識)が少ない
これについては、先ほどにも記載しましたが効能や改善効果についての理論が今ひとつ欠けていたというところです。
これは非常に悪いところだと思うのです。やはり何かしらの基礎知識が豊富でないと人の体の事ですから責任を持たないといけないと思うのです。
•民間資格の卒業認定証書はただの紙キレ同然である
民間資格はその民間整体学校の認定という事だけなので、国家資格でも厚生労働省認定でもないので失礼ですが、ただの紙キレ同然であり価値も無いかもしれません。
無資格と変わらないので、就職においては有利になる可能性は低いと思います。(効能効果のある有名な民間資格は有利かも?)
•お客様をケガや事故をさせてしまった時の正式な賠償責任保険が無い
医療従事者の方には賠償責任保険はあると思いますが、この専門学校でもある整体院には正式なものはありませんでした。その代わりに似たようなものはありました。
自営で開業した場合に年間に8000円の支払いをする保険制度のようなものは存在しているのですが、必ずしもお客様がケガや事故をしたことで保険のようなものが確実の出るというものではありませんでした。
それには条件があり、年間に5人までという制限があったのです。
正直に私は「何だ? この制度(制限)? 5人以上のケガや事故があると出ないの?」と思いつつ、これでは安心・配慮に欠けた保険であると感じました。
もしかすると保険ではなく専門学校(整体院)だけで運営しているものなのかもしれません。
整体師 民間資格についての私見
上記のことから私は整体師 民間資格はオススメしません。
実技においては良いところもあるかもしれませんが、デメリットな点が多いと感じるからです。
どうしても民間資格に拘るのであれば、国家資格と両方取得するのはどうでしょうか。より教養(知識)が得られると思います。
国家資格を取得するのに金銭的にも厳しいから民間資格を取得したいという人もおられるかもしれません。
その場合は整体院などの民間専門学校に拘らずにきちんとした企業に勤めてはどうでしょうか?
マッサージ店などの募集事項に無資格でも未経験でもOKというお店もあることもあります。研修制度もあると思いますから、むしろ民間の専門学校で学ぶよりは良いのではないでしょうか。
以上が私の私見です。記事にお付き合いいただきありがとうございました。