6月18日放送の世界の何だコレ!?ミステリーで、『動物の寿命は脈を打つ回数で決まる?』という内容が取り上げられています。
番組の結論については存じませんが、一部の動物で心拍数と寿命の間に相関関係が見られることから、広く知られているようです。
ただ、動物によっては遺伝的要素や環境によって例外もあることから、完全に「本当」と言い切れるものではないという情報もあります。
今回は「動物の寿命は脈を打つ回数で決まるのか?」について調べてみました。
※番組内容と相違があるかもしれません
1. 心拍数と寿命の関係は、さまざまにある!
心拍数と寿命の関係について、「心拍数の違い」「生涯の心拍数」「理論上の背景」など、順番に触れていきます。
1-1. 心拍数の違い
一般的に、体が小さい動物は心拍数が高く、寿命が短い傾向があります。
例えば、ハツカネズミは1分間に600〜700回の心拍数を持ち、寿命は2〜3年です。
一方、ゾウは1分間に約30回の心拍数で、寿命は70年以上に達します。
*動物の一例 | 心拍数 | 寿命 |
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ヒト | 約60-100回/分 | 約70~80年 |
ネズミ | 約300~600回/分 | 約2~3年 |
ゾウ | 約30回/分 | 約60~70年 |
上記を確認すると、心拍数が少ない生物は寿命が長いということが言えそうです。
1-2. 生涯の心拍数
生涯の心拍数についての情報によると、哺乳類は一生の間に心臓が打つ回数がほぼ一定で、約20億回から25億回とされています。
この経緯から、心拍数が多い動物は早く寿命を迎えると考えられているようです。
1-3. 理論上の背景
理論上の背景に、本川達雄氏の『ゾウの時間 ネズミの時間』という著書があります。
この著書には、心拍数が寿命に与える影響について詳しく述べられており、彼の理論によれば、心拍数が多い動物はエネルギーを早く消費し、結果的に寿命が短くなるというものです。
*参考元 | URL |
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2. 動物の心拍数と寿命の関係での例外な点
先ほどの理論はあれど、例外も存在します。
心拍数だけで寿命が決まるわけではなく、遺伝的要素や環境、生活習慣なども大きな影響を与えます。
例外の存在について記載しておきます。
2-1. 鳥類について
一般的に、鳥類は哺乳類よりも心拍数が速い傾向がありますが、寿命は比較的長い種もいるようです。
※例としては、オウムなどが該当します
鳥類の代謝や細胞保護のメカニズムが哺乳類とは異なる可能性を示唆しています。
*参考元 |
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2-2. 冬眠動物について
冬眠する動物は、冬眠中に心拍数が極端に低下し、その間は老化の進行が遅れると考えられています。
これは、単純な心拍数の積算だけでは説明できない現象であるそうです。
余談ですが、筆者はこの点について、過去に読んだ漫画を思い出します。
車田正美先生の描いた漫画「聖闘士星矢」の冥王ハーデス編で、似たような話がありました。
先(243年前)の聖戦より、先代女神 アテナからの洗礼か施しかで、天秤座(ライブラ)の童虎(ドウコ)の体に異変が起こり、1年に心臓が約10万回しか鳴らなかったとあります。
人間(成人)で1日24時間の心拍数は約10万回ですから、童虎の体では、1年が1日にしかならなかったということです。
※1日24時間の心拍数 約10万回は、60〜80回/分を1分間に70回とした場合の計算です
※心拍数と心臓の音の回数には違いがありますが、心拍数と心臓の音は、基本的には同じリズムで発生します
上記のような感想でツッコミたくもなりますが、漫画の世界での話ですから、ありえないです。
しかし、冬眠動物が冬眠中に心拍数が極端に低下し、その間は老化の進行が遅れるというのは、個人的に興味深く感じます。
*参考元 |
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*参考元 | URL |
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@Kurumada.daizukan・チャンネル | https://youtu.be/WadZsROuiBE?si=kSzli9TVtLmLLvFJ |
2-3. 長寿な魚類や爬虫類
長寿な魚類や爬虫類として、イキクジラやガラパゴスゾウガメなど、心拍数が比較的遅いもの、非常に長寿な動物も存在します。
これらの動物は、代謝率が低く、ゆっくりとした心拍数でエネルギーを効率的に利用することで、長寿を実現していると考えられているようです。
*一例 | 心拍数 | 寿命 |
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イワシクジラ | 1分間/4~20回程度 | 80~90年 |
ガラパゴスゾウガメ | 1分間/約6回 | ※100歳超えや、150歳以上も生きた例がある | 100年以上
動物の心拍数と寿命の関係から、脈拍が速さで寿命が短いのか、あるいは寿命が短い動物は代謝が速く結果的に脈拍も速いのか、という因果関係の議論もあるようです。
また、心臓は重要な役割を担っており、機能の維持が寿命に深く関わっていると見られています。
*参考元 | URL |
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NECネクサソリューションズ | https://www2.nec-nexs.com/bizsupli/break/topic/index15.html |
乾小児科内科医院 | https://inui-iin.com/blog/789/ |
3. まとめ
番組で取り上げられていた『動物の寿命は脈を打つ回数で決まる』ことについてでした。
「動物の寿命は脈を打つ回数で決まる」というのは、ある程度の真実を含んでいますが、心拍数だけが寿命を決定する要因ではないことも理解しておく必要があります。
心拍数と寿命の関係は、動物の生理学的特性を理解する上で重要な視点を提供していますが、他の要因も考慮することが重要であると言えそうです。
※番組内容とは相違があるかもしれません