テレビを見ていて、「え、何この島…?」と思った人も多かったかもしれません。
瀬戸内海に浮かぶ島なのに、地面に巨大な穴がいくつも空いていて、まるで隕石でも落ちたような景色。
SNSでも「ゲームのマップみたい」「日本にこんな場所あるの?」と話題になっていました。
YouTube動画でも話題に挙がっていましたから、既にご存知な方もおられるのではないでしょうか。
何だコレミステリーでの公開情報の画像から見て、この島の名前は小与島(こよしま)と思われます。
小与島について調べてみると、この不思議な景観にはちゃんと理由がありました。
しかも、単なる珍スポットではなく、長い歴史や産業の盛衰が詰まった島だったのです。
1. 小与島はなぜ穴ボコだらけなのか?
小与島は香川県坂出市与島町に属します。
無人島に残されたバブルの夢。後ろの池は砕石跡です。 pic.twitter.com/4wDxDzhyzf
— 廃墟検索地図 Haiken (@haikyo_info) July 29, 2024
結論からいうと、この穴は自然にできたものではありません。
小与島は昔から石を切り出す「採石の島」として使われていて、長年にわたって山そのものを削ってきた結果、現在のような独特の地形になりました。
その後、雨水などがたまって池のようになっています。
写真だけ見ると異世界感がありますが、実際は人の営みが長い時間をかけて作った景色なのです。
しかも、この島の石はただの石ではありません。
「与島石」とも呼ばれ、戦国時代には大坂城の石垣にも使われたとされ、江戸時代にも再築用の石材として切り出されていました。
つまり小与島は、昔の城づくりから近代開発まで支えていた“働く島”だったわけです。
2. 昔は人が暮らしていた島だった
今の小与島を見ると、正直「人が住んでいたの?」と思ってしまいます。
採石が盛んだった時代には人が暮らし、最盛期には190人ほどが生活していたそうです。
ただ学校は島内になく、子どもたちは船で通学。
想像するとかなり大変そうですが、それでも仕事があり、人の生活があり、島として成り立っていました。
ところが時代が変わります。
採石資源が減り、さらに海外から安い石材が入ってくるようになると産業は縮小。
仕事を失った人たちは少しずつ島を離れていきました。
繁栄していた場所ほど、終わったあとに静けさが残る、、、そんな印象を受けます。
3. 瀬戸大橋ができても、小与島だけは取り残された

ここが個人的に少し切なく感じた部分でした。
1988年、瀬戸大橋が開通。
周辺の島は交通や観光の恩恵を受けました。
近くに巨大な橋が見えるのに、自分たちはそこへ行けない。
しかも船便は減少。
便利になるどころか、結果として孤立感が強くなったとも言われています。
「瀬戸大橋の陰で取り残された島」
この表現は少し重いですが、背景を知ると妙に納得してしまいました。
4. 島を救うはずだった“アクア小与島”という夢
採石が終わったあと、島は観光リゾートという新しい道を目指します。
その象徴が「ホテルアクア小与島」。
209島目、小与島。
— 百島 純 (@momoshima_jun) November 13, 2021
採石とリゾートホテル跡が残る定期航路の無い小離島。#小与島 pic.twitter.com/9SZEFUAxMP
当時の瀬戸大橋ブームに合わせて、島全体をリゾート化する構想まであったそうです。
全室オーシャンビュー。
プールやテニスコート付き。
かなり本気の計画だったことが伝わってきます。
ただ、時代はバブル崩壊へ。
需要予測もうまくいかず、ホテルは短期間で閉業。
※情報によれば、1991年に開業し、1997年頃に閉鎖
現在は廃ホテルとして残っています。
かつては、採石で栄え、観光で再起を目指し、そして静かになった島。
| *参考元 | URL |
|---|---|
| @haiken_haikyo・チャンネル 『ほぼ無人島に残されたバブル廃墟ホテルを訪問した【アクア小与島】』 | https://youtu.be/98a2Zc-yFsg?si=zqrTMHa-Pv5idIYL |
5. 現在、小与島には何人住んでいる?
ここは情報が少しややこしい部分です。
近年は「夫婦2人だけが暮らしている」という説明を見かけることが多いようです。
※2015年の情報では1組の夫婦のみとあります。
一方で、住所だけ残している人や縁のある人もいて、数字によってはもう少し多く見えることもあります。
なので、、
- 実際に生活している人=ごく少数
- 制度上つながっている人=もう少し多い
というイメージが近そうです。
島として考えるとかなり厳しい状況ですが、それでも完全に無人ではないところに、また独特の存在感があります。
何だコレミステリーの公開情報では『住民の1人が住んでいるらしい』とのことなので、現在の事情は変わっているのかもしれません。
番組では具体的な詳細が語られているのではないでしょうか。
まとめ|小与島は“穴だらけの島”ではなく、歴史が削った島だった
最初は「何この不思議な島?」くらいの興味でした。
でも調べてみると、小与島はただの珍スポットではありません。
石を切り出して日本の歴史を支え、産業が終わり、観光にも挑戦し、それでも時代の流れに取り残されていった。
今見えている穴や池や廃ホテルは、全部その歴史の積み重ねなのでしょうね。
もしテレビを見て気になった人は、単なる“穴ボコの島”としてではなく、その背景まで知って見ると印象が少し変わるかもしれません。
